３糸 ページ5
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「A、遅い」
「……久しぶり、弔さん
そうかな？
糸が切れたのを感じてすぐにきたんだけどなぁ」
やって来た路地裏には弔さんの姿はなく、しばらくキョロキョロしてると、後ろから抱きしめられた。
耳にかかるむすっとした弔さんの声と首元にあたるふわふわの髪がくすぐったい。
「今日はどうしたの？」
「べつに。
それよりも、A遊ぼうよ」
「……ごめんね、弔さん
今日は遊べないや
ああ、だからって私を殺そうとしないでね？
殺そうとしたら、弔さんの指を切り落とすことになっちゃうや。」
「…何かあったの、A？
Aがそんなこと言うなんて初めてだよね？」
ちょっとびっくりした
後ろから抱きしめながら言う弔さんは相変わらず
「まぁ、すこし……。
そうだね、私も弔さんにこんなこと言うとは思わなかったよ」
後ろで嬉しそうに笑う弔さん。
「やっぱり俺とお前は一緒だな
ところで一体何があったわけ？」
「ふふっ、そうだね
……私ね、ヒーローになるんだ」
「ｯｯ？！は？どういうことだよ。」
弔さんの手によって、反回転された。
目の前には弔さんが見える。
「水樹くんにね、お願いされたんだ。」
「水樹ってたしか、お前の弟だよな」
「うん。
ああ、間違ってもあの子のことを殺したら、弔さんには、生まれてきたことを後悔するような殺し方をするからね。」
指先で糸を操りながら、もし、何かあればすぐに弔さんを殺せるように準備をする。
「……Aは、それでいいわけ？」
心配そうに聞く弔さんは、やっぱり優しい人だね。
「水樹くんのお願いだからね、私の意思なんて関係ないよ」
「…昔からAはそうだよな
なにがあっても、水樹くんの願いなら、水樹くんのためならって……。
もう少し、自分のために動いたらいいのに」
「自分のため、か
私は別に自分のことはどうでもいいからなぁ……。」
「…………Aのそういう所、俺嫌い」
「そっか
ああ、そうそう。
私もう一つ弔さんに言うことがあるんだ。」
「なに？」
不思議そうに軽く首を傾げる弔さん。
小さく深呼吸をして、弔さんの目をじっと見る。
「もう、会うのはやめようか」
「……は？」
わ、珍しく間抜けヅラの弔さんだ。
なんて、頭の片隅でどうでもいいことを思った。
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七色 - 続きがとても気になります。更新、楽しみにしてます。頑張ってください。 (2017年7月26日 22時) (
レス) id: f6813bae62 (このIDを非表示/違反報告)
シズ - すごく面白いです！死柄木さんとの絡みがすごく( ・∀・) ＜いいですね！！これからもガンバです!!!! (2017年6月26日 22時) (レス) id: ae7acc3881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moe | 作成日時：2015年5月26日 19時
