１１糸 ページ13
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「んー、やっぱり美味しいね〜！
出久くんのお母さんが作るビーフシチュー！」
「嬉しいこと言ってくれるね、Aちゃん！」
ニコニコと笑いながら話す母さんとAちゃん。
突然だけど、僕には気になってる子がいる。
名前は糸井Aちゃん。
今僕の隣に座ってる。
４月の頭あたりに図書館で勉強してたら、声をかけられてそれから一緒に勉強するようになった。
Aちゃんが気になるっていうのにはいくつか理由がある。
一つは無個性の僕と仲良くしてくれるから。
一つは一緒にいてとても落ち着くから。
一つは……すごく自然にボディタッチをしてくるから。
最後に言ったのは事に関しては、Aちゃんは本当に自然に何気なくボディタッチをしてくる。
今まであまり女子と関わってこなかった僕にとってはすごく刺激的で、なんとも言えない感情に心が蝕まれていく。
「あ、送っていくよ！」
「え、いいよいいよ！」
「だめよ！Aちゃんも女の子なんだから！」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
カバンを持って、僕と一緒に家を出るAちゃん。
Aちゃんの家に着くまで、２人で軽く談笑する。
あ、そう言えばAちゃんが誰かと話してるのを見てるとすごく、腹が立つんだよね。
話してる相手を殺したくなる。
僕以外と話してほしくない、僕以外に笑顔を見せてほしくない。
そんな思いが溢れて止まらなくなる。
僕がそんな風に思うのはAちゃんが初めてだから、何でこんな風に思うのか、それが知りたい。
だからAちゃんがとても気になる。
「ごめんね、出久くん？
送ってもらっちゃって……」
「ううん、気にしないで！」
「うーん、そう？
あ、そうだ！
今度は、私の家で勉強しようね！」
ふわっと笑うAちゃん
ああ、可愛い
「うん、そうしよっか
それじゃ、また来週」
軽く手を振り合い、別れる。
Aちゃんのことは好きだけど……気になるけど、これは“恋”とかじゃない。
そんなんじゃない
そう言いきれる。
それにAちゃんはきっと彼氏がいると思う。
たまにAちゃんから少しだけ違う匂いがするから
なんというか、男の人の匂い。
彼氏がいるんだったら、彼女を好きになっても意味がない。
だからこれは絶対に恋じゃない。
(これが恋なら僕が後悔するだけなんだから)
(絶対に気づいちゃいけないんだ)
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七色 - 続きがとても気になります。更新、楽しみにしてます。頑張ってください。 (2017年7月26日 22時) (
レス) id: f6813bae62 (このIDを非表示/違反報告)
シズ - すごく面白いです！死柄木さんとの絡みがすごく( ・∀・) ＜いいですね！！これからもガンバです!!!! (2017年6月26日 22時) (レス) id: ae7acc3881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moe | 作成日時：2015年5月26日 19時
