Part6 ページ7
『なに?お兄ちゃん』
「よお。ゲーム買えたか?」
先程の男性と別れて数分後かかってきた兄からの電話。
ゲームを届けて欲しいとの話だった。
『買えたよ。で、ゲーム持ってけばいいんだよね?今からでしょ?』
「Aが忙しくなければだけど。俺いま実況の打ち合わせするのに集まってて、そのゲーム次撮りたいから手元にあると有難いんだわ。」
『なる〜。で、場所は?』
「レトルトんち」
『…は』
レトルトさんとは、ゲーム実況界ではかなり有名な人であり兄の実況仲間。
YouTubeチャンネル登録者数は100万人を超え
武道館でイベントをしたこともあるとか。
そんなレトルトさんの家に来いというのかこの兄貴は。
『いやいやいややめて。無理。』
「あれ、お前レトルトのファンじゃなかった?レトルトも俺の妹なら構わんって言ってくれてるんだけど。」
『有名な実況者の個人情報握るのは荷が重いです。』
「お前そういうとこほんとファンの鑑だよな。」
当たり前である。いくら有名な人でも一人の人間。
私だったら家を特定されたり第三者から教えられるなんてまっぴらごめんだ。
大体私はファンを名乗る程ではない。
ゲーム実況を見ているだけ。
『せめて近くのコンビニとかにしてくれないかな…。』
「まあお前がそこまで拒否するならわかった。」
『拒否って言うのやめない???』
「わーったわーった。ゆっくりでいいよ。キヨまだ来てねぇし。」
『あー、遅刻魔だっけ?』
キヨさんもゲーム実況界ではかなり有名な人。チャンネル登録者数は100万人を優に超えレトルトさんとともにイベントを開いているとか。
打ち合わせにはだいたい遅刻してくるという話は兄からよく聞く。
「アイツまじそろそろガッチさんとかに怒られねぇかな。」
『ガッチさん怒るの想像つかないわ。』
ガッチさんことガッチマンさんも有名実況者であり兄の実況仲間の1人。
家庭を持ちながらゲーム実況で家族を支えているらしい。
4人の実況をよく見ていた私は、あの物腰柔らかなガッチさんが怒る姿を想像できなかった。
『ま、とにかく向かうわ。コンビニの住所送っといて。』
「了解。マジで助かる。」
この際顔くらい知っといた方がいいのだろうか。
私は彼らの顔を本当に知らない。
だいたい兄を通してゲーム実況を見ているだけだった。
『(帰ったら検索してみよ)』
そう思い私は車を取りに自宅へと歩いた。
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kyyyyy(プロフ) - 佳奈さん» ありがとうございます!なかなか更新出来ずにいますが、是非気長に待っていただけると嬉しいです泣 頑張って更新します! (2019年8月17日 12時) (レス) id: 0d836efdc2 (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - めっちゃ好きです。楽しく読ませていただいています!更新頑張ってください、応援してます! (2019年8月16日 23時) (レス) id: 126972c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
kyyyyy(プロフ) - ポームポーム様 ありがとうございます!お昼は食べてください笑 亀更新ですが是非これからも応援よろしくお願いします! (2019年7月8日 18時) (レス) id: 0d836efdc2 (このIDを非表示/違反報告)
ポームポーム - コメント失礼します。本当に面白いです!ついお昼食べ損ねちゃいました(笑)それぐらい面白いし、楽しく読ませて頂いてます!!更新待ってます!頑張ってください^ ^ (2019年6月15日 12時) (レス) id: 342bde7b9f (このIDを非表示/違反報告)
kyyyyy(プロフ) - loveel1216様 本当ですね!ご指摘ありがとうございます!訂正しておきます!これからもこの小説をよろしくお願いします! (2019年6月5日 11時) (レス) id: afe7e0534c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイル | 作成日時:2019年2月25日 22時