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思い出してしまうなら、部屋を変えてしまえばいいと思って。
いつもは寝る直前にする明日の準備もしてしまおう、そう思っていたときだった。
机に置いてあった数学の教科書がバッグの中にもある。
裏表紙には��ムンジュンフィ��の文字。
そうだ、今日彼の教科書を借りてたんだった。
こんな気まずくなったのにどうやって会おう…
でもこれがないと彼が大変だ。
ただでさえ天然だから学校じゅう探し出しちゃうかもしれない。
これが最後だから、と言い聞かせてカトクをいれた。
［ごめん、数学の教科書借りっぱなしにしてたから明日返すね。］
あんなに冷たくしちゃったから怒ってないかとものすごく不安だったけど、返信は思ったよりも早かった。
JN［大丈夫。］
JN［今取りいく。］
このカトクを見たと同時に家のチャイムが鳴った。
季節は冬。
今日は歴史的な寒さで夜には雪が降るかもしれないと天気予報で言っていたから迷わず走り出す。
「ジュニ…！こんな寒いのに何して、」
JN「…ごめん。
Aを傷つけるつもりはなかった。」
今度はわたしが言葉を遮られた。
一瞬なにが起こったかわからなかったけど、寒いはずの外がすこし暖かく感じるから抱き締められてるんだとわかる。
「どういうこと…？」
JN「僕にとって一番大切で、守りたくて離れたくないのはAだよ。」
聞こえる心臓の音が大きくなった。
それはジュニのだけじゃなくてわたしのも。
JN「Aのおかげでやっと気づいたんだ。
僕じゃない男の子と楽しそうにしてるところを見てわけもわからずモヤモヤしてたのも、
さっきAに突き放されたときに泣きそうになったのも、これって好きってことなんだよね？」
そんなことわたしに聞かないでよ。
涙が止まらない。
1人で突っ走って、一番大切な人を信じられなかったじぶんに腹が立つ。
「ジュニ…ごめんね…」
JN「なんで泣いてるの、？」
「わたし、1人で勝手に勘違いしてジュニのこと傷つけた。本当にごめん…
ジュニ、わたしもジュニが好きだよ。」
JN「え…？」
「ずっと前からジュニが好き。」
JN「…どうしよう、すごい嬉しい。」
そう笑顔で言いながらまたわたしを抱き締めてくれた。
JN「僕が絶対にAを守るから。」
「ありがとう。
ジュニの人見知り一緒に克服しようね？」
JN「が、がんばる…」
わたしの『好き』と彼の『好き』がようやく繋がった。
fin.
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匿名 - 実在の人物をお取り扱いされてるようなのでオリジナルタグ外した方が良いかと思います。 (2018年9月19日 1時) (
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作者名：sara | 作成日時：2018年9月16日 0時
