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あんなできそこないの、余ったチョコにわざわざお返しくれるなんて思ってなかったからすごく嬉しくて。
あまりよく眠れなかった。
授業中もぼーっとしてたみたいで友だちに心配される始末。
なんとか授業を終えて、いつも以上に気合いを入れて髪の毛をセットし直し、リップも色つきをしっかり塗って準備完了。
この行動がさらにじぶんの緊張を誘っていて、約束の場所に着いてからも必要以上にケータイの通知を確認した。
WN「おまたせ。」
「わっ、びっくりした…！
着いたら連絡するって言ってたのに…」
WN「ちょっと驚かせたくて、ごめん(笑)」
急に後ろから声をかけてきた。
こういうところもなんかずるいなって。
わたしの気持ちを知ってやっているなら相当な策士だ。
WN「はい、これ。」
そういって手渡してきたのは丁寧にラッピングされた箱。
「わあ…、開けてもいい？」
WN「どうぞ。」
紐を解いて中を見ると、
「えっ、これって…」
WN「うん、なるべくビターなの選んどいた。」
かの有名な高級チョコレート。
わたしが甘いもの苦手なことも覚えててくれたんだ。
「ありがとう、すごい嬉しい。」
WN「よかった。あとこれも。」
渡された紙袋にはジップロックが。
「わざわざ返さなくてもよかったのに(笑)」
WN「ちゃんと中見た？」
「え？」
言われるがまま紙袋を覗くと、
一通のメッセージカード。
「へ、…」
その内容が信じられなさすぎてなんどもカードを見ては目を擦ってを繰り返す。
WN「なんど見ても変わらないよ(笑)」
動揺しきっているわたしに反して余裕そうなウォヌ。
「…ほんと、なの？」
WN「うん、すきだよ。」
まっすぐ目を見つめながら言ってくれてこれが夢じゃないんだって実感する。
WN「僕と付き合ってくれませんか？」
「…はい、よろしくおねがいします。」
お返しのビターチョコレートはいつも以上に甘く、美味しく感じた。
チョコレートとともに fin.
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匿名 - 実在の人物をお取り扱いされてるようなのでオリジナルタグ外した方が良いかと思います。 (2018年9月19日 1時) (
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作者名：sara | 作成日時：2018年9月16日 0時
