わたしの思いつき (ページ21)

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SY「ま、頑張れよ」

「うん、ありがと」

こうして迎えた当日。

いつもより気合いを入れてメイクしたし、新しいピアスも調達した。

先輩の誘導に従って席に着くと偶然その彼が目の前の席にいて、

『あれ？Aちゃんじゃん！』

「あ、うん！ひさしぶり…」

『すごいなぁ、大学も一緒でサークルまで被っちゃうなんて(笑)』

「ほんとだね、(笑)

…あ、はい！おしぼり」

『ありがとう！

相変わらずAちゃん優しいね』

「いやいや、そんな、」

『高校でもさ、1年の遠足のとき絆創膏くれたりしたじゃん？』

まさか彼がそんな些細なことまで覚えてくれてるとは思わなくてドキドキする。

『俺のまわりでも有名だったよ！

Aちゃんは誰にでも優しいいい子って』

「ありがとう、なんか恥ずかしい…(笑)」

『へへ、あ、Aちゃん何飲む？』

「じゃあとりあえずカシオレで、」

『おっけー、俺もそうしよ！』

飲み会がスタートしてからも思い出話に花を咲かせ、ほぼずっと彼と一緒にいた。

そのせいかペースを間違えてしまったらしく、

『Aちゃん大丈夫？立てる？』

「うーん…、よいしょ、わっ、」

『おっと、危なかった～』

ふらついて彼の腕の中に飛び込んでしまった。

「うわ、ごめん…」

『これ以上先輩に飲まされるのも危ないから俺ら抜けちゃおっか、？』

「うん、」

これは本当に彼のことを信じていたからこそのYESだった。

心配の言葉を投げかけるのとは裏腹に、彼はどんどん細い路地に足を進めていく。

酔ったとはいえまだ記憶が飛んだわけではないし、これは危険だと頭でわかっている。

けど、いまここで抵抗しても1人で帰れるとは思えないし彼の力に勝てるわけがない。

そんなことを考えているうちに彼は慣れた手つきで部屋の鍵を受け取り、妙に飾られたベッドの上に私を横たわらせた。

『大丈夫？気持ち悪くない？』

「うん、大丈夫、」

共に横になる彼の顔が近い。

酒のせいかこの状況のせいか身体は熱を持っているし心臓がうるさい。

『俺さ、Aちゃんのこと…

結構すきかも、』

わたしの頬を撫でながら囁くように言う彼。

「ほんとに…？」

『うん、信じて』

わたしの返事を待たずに口付けしていく彼。

でも残念なことにわたしはこういうことに不慣れだから服の下に手が入ったその瞬間、