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「19時から埋め合わせしよ、だって。」
SC「どこで？」
「◇◇酒場…」
SC「…そこで別れ話切り出してみてどうなるかだな。」
「…うん、」
SC「何かあったら俺にカトクしてもいいから。」
「ありがとう。」
それから2時間ほどスンチョルとカフェでまったりしていたときだった。
午後6時7分。
また彼から連絡がきた。
「もしもし、？」
『なあ、はやく来いよ〜』
話し口調から察するに、もうすでに呑んでいるらしい。
「はやくって、まだ約束の1時間前じゃ…」
『そんなんどうでもいいから〜
ほら、俺の友だちもみんなAに会いたいって言ってるし〜』
「え、でもまだわたし、」
スンチョルと一緒にいたい。
なんて本心を口にしそうになる。
『じゃあ待ってるから〜』
ブチッと耳に残る音も聞き慣れた。
「ねえ、今から来いって…」
SC「はぁ？どこまで勝手なんだよ、」
「だよね…」
行きたくない。
それしか頭になくて、体も準備しようとする気配がない。
「なんかもう酔ってたし行く意味ないかな、」
SC「…」
答えを求めたはずなのに依然として無言なスンチョルがわからない。
「それにあっち友だちいるみたいで…」
SC「行くな。」
気を紛らわすため、無駄にケータイを弄っていた手を掴まれる。
SC「これ以上Aが苦しんでんの、見たくないんだよ。」
スンチョルがここまで感情をあらわにして顔を歪めるのははじめてだった。
SC「だからさ、
…そんな奴、やめろよ。」
頬を温かいものがつたる感覚。
滲む視界の中見たスンチョルも少し、涙目だった。
SC「俺がAを幸せにしたい。」
わたしの手を握る力が強くなる。
わたしの目を真っ直ぐ捉えて離さない。
わたしはスンチョルが好きだ。
「…おねがい。」
こんなことしか言えなかったけど、言葉を介さずとも気持ちは通じ合っていた。
SC「はぁ、よかった。」
スンチョルが漏らす安堵のため息はなぜか心地いい。
SC「もう我慢しなくていいからな、」
そしてやっぱり、スンチョルが放つ言葉は行動を共にしていなくともわたしを抱き締めてくれるような優しさがある。
「ありがとう。」
その夜は鳴り響くケータイに気もとめず、数ヶ月ぶりに��愛��なるものを深く、全身に感じた。
fin.
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匿名 - 実在の人物をお取り扱いされてるようなのでオリジナルタグ外した方が良いかと思います。 (2018年9月19日 1時) (
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作者名：sara | 作成日時：2018年9月16日 0時
