わたしの思いつき (ページ15)

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どうやらわたしは彼に影響されすぎて人格まで変わったらしい。

そして昨日も彼はやっぱりクズで、久しぶりにデートの予定だったのに『ごめん、体調悪いからまた今度にしてもらってもいい？』と断られてしまった。

SC「どうすんだよ、会えなきゃ何も始まらないだろ。」

「そうだよね…」

わかってるんだけどさ、会ったら会ったで彼に何も言えなくなってまた都合よく利用されるのは目に見えてるし、かと言って会わずに連絡だけするのはもっと無理。

今までたくさんいろんなところに連れて行ってくれたし、楽しい思い出もあるしって考えたら彼だけを攻めることなんてできなくて。

「やっぱり、わたしが何かしちゃったのかな…」

SC「前も言ったけど、これに関してはAが被害者だからね？」

「でもさ、他の女の子と遊ぶってことはわたしに魅力がなかったのかな、なんて、」

SC「何言ってんの？」

ああ、また言ってしまった。

ネガティブ思考が始まるとじぶんでは収集がつかなくなって、言われてから気づく。

これでいろんな人を困らせてきた。

スンチョルが好きで、落ち着くからなおさら甘えてこうなってしまう。

SC「Aのどこに魅力がないわけ？」

でもスンチョルは今までの人とは違かった。

SC「はあ…

そう思わせてるあいつやっぱりクズだな(笑)」

ネガティブなわたしもぜんぶひっくるめて包みこんでくれるような優しさがある。

SC「まあ強いて言うなら、あいつのこと考えてるときのAはかわいくないな。」

「え、？」

SC「ずっとしかめっ面してるしめっちゃネガティブになるし(笑)」

「…ごめん。」

SC「笑ってるほうがいいよ。誰でも。」

こんなことを言われてスンチョルに惚れないほうが無理だと思う。

かっこいいし優しいし面白い。

女子が求めてるものをぜんぶ持ってる。

というか、わたしが求めてるものをぜんぶ持ってる。

「あ、」

こんなタイミングで彼から招集の連絡。

「ちょっとごめん、電話出てくる。」

SC「おう」

「もしもし？」

『もしもし、A？

昨日は本当にごめん。

埋め合わせ今日できたりしない？』

「今から？」

『うん、19時から◇◇酒場はどう？』

「…わかった、行くね。」

『ありがとう。

じゃ、またあとで。』

彼はいつもわたしのバイバイを待ってくれない。

会える約束ができた途端、急に冷たくなる。