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70.(side S.M) ページ21

最後にAんとこ行ってからもう随分経つ。

こないだ若と久しぶりに予定が合ったけど、珍しく…ちゃうわ、初めてやな。

ちょっと行きたいお店があってとか言われて、Aのとこ行かんかったから。

それなりに長い付き合いのせいでさすがになんかあった事くらい察しがつく。


なんちゅーか、まぁ…心配やな。

別に俺が心配する事ちゃうのはわかってるんやけど。ちょっと顔でも見に行ったろうかな。



「たまには飯でも食いに行かへん?」



メンバー揃っての仕事やったその日、隣におったマルに声を掛けた。

ええよぉと軽い返事が返ってくる。


ほな早速とAに電話しとると、たつと目が合うた。

俺も行くって口パクパクさせとる。



「…Aんとこ行くのになんでマル誘うねん」

「ようAんとこやってわかったな」

「声でかいねん。しかも第一声がAか?やったもん。わかるわ」



電話を切ると随分不機嫌な顔しとるたつくん。

ん?今、Aって言うた?

聞き間違いかもわからんけど、小さく首を捻る。


確かにいつやったかも、随分距離が近かった。

あの時は酔うてるだけやと思ってたけど、ちょいちょい行くみたいやし、いつの間にか仲良くなったんやろな。




仕事終わり、マネージャーに頼んでAんとこに向かう車内。



「マルちゃんはAと話したらアカンよ」

「は?なんで?ってちゃうわ。Aさんて誰やねん」



たつが突然そんな事を言い出した。

マルの質問にもおまえは知らんでええねん、とか理不尽な事言うてる。



「それくらい教えたれや」

「嫌や。A、マルの事タイプとかアホな事言うてたし。出来れば連れて行きたくないもん」

「は?アイツ、マルの事わかるんか?」

「俺が教えてあげた。横山くんの事もヤスの事もちゃんと覚えたで?」

「…おまえどんだけ仲良うなったん?」



誤魔化すように笑ってるだけのたつに少し違和感を感じながらも、車はもう店の前。

それにしてもうちのマネージャーほんま優秀やな。

説明せんでも勝手にAんとこに着くから不思議やわ。


ありがとうとマネージャーを見送って、3人で店に入る。

バイトの子の声が響く。

ちらっと店内を見渡すと、見た事ない男の子がおる。

新しい子入ったんやな、そんなん思いながらカウンターを覗く。

いらっしゃいませとAが微笑んだ。

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作者名:咲菜 | 作成日時:2022年5月10日 17時

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