あの子は俺の2【エリオス】

75話 ページ28

『レオ、元気出たみたいだね！』

「！！」

『暗い顔や悩んでる顔はレオには似合わないよ』

「そーそ、俺達を振り回すくらい元気なのがおチビちゃんの取り柄なんだからさ」

「そんな取り柄なんかねーよ！」

『要はムードメーカーって事だよ！レオが明るければウエストは明るいって。前にアキラお兄ちゃんが"ウエストは賑やかだな"って言ってたよ』

「アキラも大概賑やかだけどね」

「『言えてるー！』」

「そーいや、今ふと思ったんだが、キースのやつ居るのか？姿が見えねー気がするんだが」

「...あのさぁ、おチビちゃんには怪我が治ってから伝えればいいやと思って黙ってたんだけど....実は、ちょっと前からキースの姿が見当たらないんだよね」

「えぇっ！？」

「タワー襲撃の事後処理とか、他の問題も起こったりしてて、まだ大きな騒ぎにはなってないんだけど、もう1週間くらい帰ってきてない」

「あ....あいつの事だし、どっかで飲んだくれてるとかじゃねーのか？てか、ヒナはこの事知ってたのか？」

『私も数日前に知ったの。最初はレオと同じ飲み歩いてるのかと思ってたけど、それにしても帰ってくる気配が無いからお姉ちゃんなら何か知ってるかと思って司令室に行ったら....』

「行ったら？」

『....修羅場みたいなのに遭遇した』

「「え？」」

『司令室に入ろうとしたら、お姉ちゃんが誰かに怒ってたからまたアキラお兄ちゃんが無理して何かしたのかと思って急いで中に入ったら....ブラッドさんに泣きながら怒ってた』

「「......」」

「誰か側にいたの？オスカーとか」

『いたよ。でも、オスカーさんただ見てるだけしか出来なくて....最初の方は止めに入ってたみたいなんだけど"オスカーは黙ってて！"ってお姉ちゃんの気迫に押されてどう対処していいか悩んでる時に私が来たみたい』

「....メンターリーダーはなんでしれーに怒られてたんだ？」

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