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「もー！全然わからへん！」
学校近くのファーストフード店。
来週からはいよいよテストなのに。
向かい合う横山くんが持っていたシャーペンをノートに放り投げて、頭をくしゃくしゃと掻きむしってる。
横山くんのノートを覗き込んでみると、途中まで解かれた問題はあと一息。
私も数学苦手だからなぁ。
それでも一応続きを説明すると、そういう事か！とシャーペンを手に取った。
「…なぁ、」
その後も苦戦しながら必死に問題を解いていたけど、集中力が切れてしまったらしい。
シャーペンをクルクルと回しながら、私を呼ぶ。
「腹減らん？」
「減ったけど、ママがご飯作って待ってるから」
「俺我慢出来んから買うてきてええ？」
「うん、いってらっしゃい」
しばらくしてトレイを持って戻ってきた横山くん。
「珍しく真面目に勉強したわ」
「もう来週からテストだね」
「いつもより出来る気がする」
「良かったね」
「大倉のおかげや」
本当にお腹が空いていたらしい。
普通にセットメニューがトレイに乗っている。
あとチョコパイ。
甘いの好きなのかな。
「…ちょっとくらいなら平気やろ？」
「…何が？」
「夕飯、パイくらいやったら食べれるやろ？」
ん、てトレイに乗っていたチョコパイを私に差し出すから、思わず受け取ってしまった。
「甘いのは別腹言うやん」
「…いいの？」
「勉強付き合うてくれた、お礼」
横山くんと仲良くなって知った事。
横山くんは照れるとちょっと赤くなる。
あと目を逸らす。
今も。少し色付いた頬と、外された視線。
横山くんは案外わかりやすい。
「ふふ、ありがと」
「…おん」
それからちょっと無口になる。
横山くんは黙ってそっぽを向いたまま、すごい勢いでハンバーガーを食べ始めた。
私も貰ったチョコパイを手に取って。
頂きます、とその横顔に呟いた。
視線だけ動かして、モグモグと口を動かしながら、うんと小さく頷いた。
「ごめん、もう時間やった」
ハンバーガーを食べ終えた横山くんが、慌ててリュックに勉強道具をしまい始めた。
「ほら、門限やろ？」
時計を見ると7時を回ってる。
私も慌てて荷物をリュックに押し込んだ。
私の門限なのに、横山くんの方がよっぽど気に掛けてくれている。
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咲菜(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます😊拙い文章でそれぞれの気持ちが伝えきず… 力不足…申し訳ないです😥新たにお話を増やす予定はありませんが、お読みいただき、キュンキュンドキドキしていただき、ありがとうごさいます☺️ (2022年6月6日 21時) (
レス) id: 27e6913478 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 黒さんの話をキュンキュン、ドキドキしながから拝見してました！もし可能なら…黒さんがカラオケ前や電車の中などで当時どういう気持ちだったのか、最後の方で出会った時の気持ちお話してますが、もう少し黒さんバージョンも読んでみたいなぁと思いました。 (2022年6月5日 19時) (レス) @page14 id: 71977cedf6 (このIDを非表示/違反報告)
咲菜(プロフ) - かぴおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます😄満足して頂ける結末かはわかりませんが…引き続きお楽しみ下さい☺️ありがとうございます！マイペースに更新させていただきますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2022年3月3日 12時) (レス) id: c0c5be961e (このIDを非表示/違反報告)
かぴお(プロフ) - 黒さんのお話めちゃくちゃ楽しく拝見させていただいてます！更新が楽しみです。結末が気になるところではありますが、終わってほしくもない（ ; ; ）無理なさらずにお話書いていただけたら嬉しいです！ (2022年3月2日 21時) (レス) @page1 id: 726d4675c4 (このIDを非表示/違反報告)
咲菜(プロフ) - 瑛恋さん» 日課にして頂けるなんて😭楽しみにお待ち頂きありがとうございます🥰そして登場しました！笑 今日その予定だったのでコメント見てドキドキしました！引き続きお楽しみ頂ければ嬉しいです😊 (2022年2月15日 21時) (レス) id: c0c5be961e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲菜 | 作成日時：2022年2月7日 21時
