Important Story.3 (短編集)

M#13(ﾘｸ) ページ25

｢大河〜｣

｢どうした？｣

｢つかれた〜｣









大学から帰ってくるなり俺に抱きついたA。









練習を終えて暇を持て余してた俺に、Aから連絡があった。

久々に俺を見たいから前に渡した鍵を使って家に入ってて、とかいうよくわからないお願い。









｢ご飯は？｣

｢友達と食べた｣

｢ふーん｣

｢大河は？｣

｢食べてきた｣









まぁ、大学行ってきたらしいし、

そりゃあ疲れるわ。

なんて。









だから帰ってきて早々に俺に抱きついたのも納得。









｢大河、今日は泊まる？｣

｢泊まって欲しい？｣

｢うーん、、、｣

｢え、そこって悩むとこ？(笑)｣

｢だって大河、寮は？｣

｢オフだし、言えば大丈夫だと思うけど｣

｢えーじゃあねー｣









泊まって、ってちょっと上目遣い。




狙ってるのか素でやってるのかはわかんないけど、

どっちにしろめちゃくちゃ可愛かった。









｢いいよ、泊まってあげる｣

｢やったー｣

｢それ本当に喜んでるの？(笑)｣

｢めっちゃ喜んでるよ！やったーー！｣

｢はいはい(笑)｣









普段はマイペースでのろのろしてるけど、ノリは良い。

さすが俺の彼女。









｢ねぇ大河｣

｢ん？｣

｢大好きだよー｣

｢は？！｣

｢あ、動揺してる(笑)｣

｢おま、｣









仕返しにキツくキツく抱きしめると、

小さいうめき声をあげた。(笑)









｢大河は？｣

｢ん、好きだよ｣

｢大好きじゃなくて？｣

｢うん、好き(笑)｣

｢いじわるー｣









なんて、そんなわけないし。









だから、本当の想いを

君の耳元で呟いた。









(世界で1番好きなヒト)

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