Important Story.4 (短編集)

Ys#1 ページ11

ドタドタと部屋の外から聞こえる音。

まじか、とか思いながら布団をかぶる。









『『ぱぱーー！！！！！！朝だよー！！！！』』









ガチャ、

開いたドアから顔を覗かせて

大きな声で俺を呼ぶ、我が家のお姫様たち。









『ねぇぱぱ？』

『今日ね、ぱぱの誕生日なのよ？？』

『だからね、真帆(ﾏﾎ)たちがご飯作ったの！！』

『おーきーて！！！』









なんやかわいいこと言ってくれるやん

そんなん言われたら起きるしかないし。









「んー！！わかった起きる！」

『『やったー！！！』』









可愛いお姫様たちを抱き上げてリビングへ向かう。

そこは、綺麗に飾り付けがされていた。









『ままー？真央(ﾏｵ)たちが作ったやつはー？』

「はい、これね」









ひょこっとキッチンから顔を覗かせたA。

取り出したのはちょっと歪な形のパンケーキ2枚。

そして、お姫様たちからは小さな手紙。









『『おいしー？』』

「めっちゃうまい。店出せるでわー！」

『『やったー！！！！』』









喜ぶ2人の頭を撫でれば、満足したのかテレビの前で遊び始めた。



そんな2人を横目に見ながら

キッチンの方に行くと、Aにコーヒーを渡された。









「んー、うま」

「それはよかった」






Aが淹れるコーヒーは絶品で

それこそ店出せる。









「哲人？」

「ん？」

「あの、いつもありがとう」

「うん。俺の方こそありがとうな？」

「あ、あと、」

「うん？」









「だ、だいすき、」









「まってあかんむり、」









たまらずAにキスをした。









『あー！』

『ぱぱがままにちゅーしたー！！！』

「真帆ちゃん、！」

「そやでー？ままとぱぱは好き好きやからね」









きゃー！！って駆け回る双子に顔を見合わせて笑って、





やっぱAがかわいすぎるから

俺のお姫様にもう一度口付けを。









(尽きることのない愛)









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Happy Birthday！

Tetsuto Yamada

1992.07.16〜

(SWALLOWS)

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