【ヒロアカ】もしもの世界『女装男子の場合』【男主】 (ページ14)

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第13話哀愁漂う漆黒の使徒ページ14

そのまま常闇君たちと教室に行って話していた

黒田君とゆっくり話すのは初めてで緊張したけど、なんと言うか、解読さえできれば話しやすい人だった

黒田君の中二病発言で“？”ってなってるとさり気なく常闇君が教えてくれる

｢…めんどくさいだろ、コイツ｣

｢えっと、ちょっと言葉が難しい、かも｣

｢俺は生まれたときからコイツといたからな。…小さい頃は可愛かったのに…なんでこんな面倒くさい奴に…｣

何処と無く哀愁漂う常闇君にドンマイと肩を軽く叩いた

そう言いながらも離れないどころか一緒に住んでるんだから、常闇君も黒田君のことを嫌いではないんだろう

｢『闇ちゃん、闇ちゃん』ってちょこちょこ後ろをついてきてたんだ。それが…｣

｢ん？どうしたんだ？漆黒の使徒よ｣

｢はぁー…｣

フッと遠い目をした常闇君と不思議そうにしている黒田君

まだブツブツ言ってるし、これは少しそうっとしてた方がいいかな？

話して喉乾いたな

水筒を出そうと鞄をあさる

…あれ？

いくらゴソゴソしても水筒がでてこない

もしかして、忘れた？

体育祭なのに、水分無いとか死んじゃう！

早く気づけてよかった！

常闇君に一言伝えてから自販機へと向かう

チラホラと登校してきた生徒とすれ違う

やっぱり体育祭とだけあってみんなワクワクしてる

僕も楽しみだもんねぇ〜♪

フンフーンと鼻歌をしながら歩いていると、曲がり角でドンッと何かにぶつかった

｢わっ！｣

｢うおっ！｣

僕の尻もちする音以外に鞄が落ちる音もした

人にぶつかったみたいだ

謝ろうとして顔をあげる

見たことない人だ

｢あの、ごめんなさい。ちゃんと確認してなくて｣

｢うおえ！？い、いや、拙者が悪いんでござる！き、貴殿のようなか、可愛らしいカナミたん系女性の方にあ、謝られるようなお、男では！？！？｣

｢え、あの｣

｢申し訳ござらんでしたああぁぁぁ…｣

｢え、ちょっと！｣

いっちゃった…

すごいマシンガントークする人だったな

ボサボサの髪とぐるぐる眼鏡

何か急いでて髪整えなれないまま眼鏡も間違えちゃったとか？

…まぁ考えてもわからないし、僕は目的の自販機に行こうかな

って

｢これ、さっきの人の｣

足元に転がっているスクール鞄

慌てすぎて忘れちゃったのか

僕の飲みものも僕的には大事だけど、こっちの方が無いの困るよね

でも、困ったな

届けたくても、何処に届ければいいんだろ？

隣のクラスの生徒すら知らなかったのに、僕に届けれるか？