あの子は俺の【エリオス】

18話 ページ21

「ほら少年、3対1でお前の負けだ。大人しく従え」

「勝手にまとめんな！何でてめぇらで結託してんだよ、おれの方がまともな事言ってるはずなのに！てめぇもてめぇだクソDJ！やる気ねーくせに邪魔すんじゃねぇ！ヒナにも抱きつきやがって！チッ、なんでこんなやつが「ヒーロー」になれたんだよ...。やっぱりアニキのコネか？」

『！？レ...』

「....」(ギュッ)

『フェ...』

「女にモテたいとかそういう理由で『ヒーロー」になったなら、さっさとやめちまえ」

「それはちょっと心外っていうか、あからさまに父親の威光を借りてるキミに言われたく無いよね...レオナルド・ライト・Jrくん？」

「！？てめぇ...親父の事は関係ねぇ。おれがアカデミーを飛び級して【HELIOS】入りしたのは実力だ」

「おぉ、すごい自信だねぇ。それで本当に実力があるなら、メンターとしては安心安泰だよ」

「だから...てめぇみてぇなメンターは願い下げだって言ってんだろ！折角最速でここまで来たってのに、こんな掃き溜めにぶち込まれたのは何かの間違いだ。てめぇが動く気がねぇなら、自分でどうにかする。今からメンターリーダーの所に行って直訴してやるからな...」


バシャ


「つめてぇ...」

『...いい加減にしてよ』

「「「！？」」」

『さっきから聞いていれば何様のつもりなの？レオナルド』

「っ！？」

『自分勝手な事ばかり言ってるのは誰なのか聞いてるの』

「「(ブチギレてる...)」」

「そ、それは...」

『何度も言ったよね、"人には人の理由があって「ヒーロー」になってるからレオの「ヒーロー」像を押し付けちゃだめだよ"って。...誰かと...比べた...ところで...違う人間なんだって言ったよね！！』

「あっ...それは...」

『誰かと...ヒック...比べられることが、どれほどツラい事か分かってるのに...ヒック...何でそんなこと言うの！？』

「フェイス、とりあえずヒナ連れて隣の部屋に行け」

「あ、うん。ヒナちゃん行こ」

「ちょ、待て...うおわっ！？」

「お坊ちゃんはここでオレからのお説教だ」

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