後輩が俺に惚れない【五条悟】

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あれから数日




蝉の声が聴こえなくなる時間帯に


俺は一人、教室の椅子に座りながら

天を仰いでいた


視界の端を雀がとんでいく





五条「(やばい…)」





この前…


あの後水遊びする気になんてなれなくて

すぐに解散して部屋のカレンダー確認したら


惚れさすって決めてから
そろそろ2ヶ月経つってことに気づいてしまった



けど…





五条「(俺まだあいつのこと
いっこもドキドキさせられてないし

赤面だって見たことない！！！)」





まじで、本気で由々しき事態だ

大問題だ


何で2ヶ月経つまで気づかなかった


こんなんじゃ俺に惚れさせるとか
夢のまた夢にも程がある





五条「つーか間接キスで動じねえってなんだよ！！

アイツの基準何なんだよほんと！！

このルックスだぞ！？イケメンだぞ俺！？
ちょっとはドキッとしろや！！！

目えついてんのか！？！？！？」





傑も硝子も任務や用事でいない今

教室でひとり叫ぶ俺はもはやただの変人だった





五条「(そーだよ、やっぱあいつがおかしいんだ

俺のこと嫌ってないならそれなりにときめくはずだろ

なのに無反応ってことは____…)」





"『七海先輩！』"




____そうだった


あいつ、七海のことが好きなんだっけ



最近二人が揃ってるとこみてないから

完全に眼中になかった



えー、だとしても

もしそれが理由ならあいつ一途すぎじゃない？？


俺のこの顔を前にしても
七海のほうが上ってことじゃん



七海のこと好きすぎんだろ





五条「…………七海のどこがいいんだよ…」





絶対俺のほうがイケメンだし

強いし、背高いし

権力も財力もあるし


あとは…えっと…




…………とにかく絶対
俺のほうがいいに決まってるし！！


絶対俺のが良物件だね！！





五条「なのに…

あいつ…まだ俺に惚れねえのかよ…」

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