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《Aside》
創真が、勝った
えりなも、目を丸くしていた
美作くんのトレースを、完全なアドリブで掻い潜った
美作くんは創真の品を一口食べ、しばらく俯いていた
その後ろでゴオォ、とコンテナが出てくる
コンテナの扉が開くと、その中にある百本はあろうかという包丁が姿を現した
A「あれ……美作くんがいままでにとってきた包丁！？」
えりな「そうね……壮観だわ」
そして百本の包丁が元の持ち主の料理人のところへ帰っていく
そうか……美作くんはこれを賭けていたんだ
創真が料理人を辞めるって言ったのも、これを全部持ち主に返すため……
A「創真ってば……ほんとにかっこいいなぁ」
そのとき、えりなが一瞬こっちを見て
えりな「……許しません」
と呟いた
A「え？」
えりながくわっと顔を近づけてきた
えりな「そんなこと許しません！！あんな男となんて！！」
A「なな、なんの話？」
あたふたしていると、美作くんの声がひびく
美作「……潮時だな
俺は遠月を離れる
料理は、もうやらない」
A「！」
美作「こんな醜態を晒して負けたんだ
誇るものはもう何も残って____」
私はいつの間にか、柵から体を出して叫んでいた
A「美作ァーーー！！」
えりな「Aッ？！」
「「？？！」」
美作「！？」
会場中の目がばっとこちらに移された
A「それじゃ創真が食戟を受けた意味ないじゃん！！
この………ア、アホ！！」
美作「な、何ィ……！？」
会場がざわめいた
そこで初めて、何が起こったのか理解した
私………なに叫んでんだろ！！
アホは私じゃん！！
ボッと顔が赤くなるのを感じた
A「あ、ご、ごめ……」
顔を抑えて奥の部屋へ入ろうとする
創真「はははっ、俺もおんなじこと言おうとしてたわ」
A「創真……」
創真「どうした、取りにこねーの？
残り一本……お前のだぜ」
コンテナの真ん中に、ぽつんと置いてあったのは
創真「タクミ____」
メッザルーナだった
タクミが会場の席の中にいた
ちゃんと来ていたんだ……
タクミ「それは今はキミのものなんだ
受け取れるものかっ……
美作昴、オレは貴様に負けた。完敗だ」
美作くんの近くに来て、タクミは声を張り上げた
タクミ「だが次は負けない！！」
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nana131(プロフ) - すごくおもしろかったです続きがみたいと思いました。 (4月18日 18時) (
レス) @page23 id: 8c0ea0fb10 (このIDを非表示/違反報告)
Sorachicchi122(プロフ) - 一日もかからずに一気に見ちゃいました！なぜかん何もすごい作人が作れるのか…ほんとに楽しみにしています！投稿頑張ってください！ (2022年9月23日 18時) (レス) @page23 id: d1c2aa4326 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 最近、食戟のソーマにハマり読ませてもらいました！すごく素晴らしい作品です！ぜひとも！戻ってきて欲しいです！更新まってます！！！ (2021年8月12日 23時) (レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
なん - 面白すぎて、一気に読んじゃいました！また更新されるのを楽しみにしてます！ (2021年6月11日 5時) (レス) id: f00610c5f2 (このIDを非表示/違反報告)
kmerj(プロフ) - はじめまして！拝見させていただきました！とても面白かったです！更新大変だと思いますが頑張ってください＾＾ (2020年9月25日 0時) (レス) id: 72f61163d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天龍丸 | 作成日時：2015年6月4日 20時
