問題児2人と保護者1人。ただし最強。

僕の始まり ページ6

ある日、夜蛾さんに呼ばれて呪術高専に足を踏み入れた


…のはいいが


『夜蛾さん、どこにいるんだろう…』


ただでさえ広い呪術高専


それに夜蛾さんはどこにいるかわからない


そもそも担任持ってたりしたら授業中では…？


「…貴方、何してるの」

『ッ！』


驚いて勢いよく飛び退いてしまった


僕の動きに反応した女性は、すぐさま戦闘態勢に入る


…マズい


この人絶対呪術師だ


一対一でやったら……考えただけでも恐ろしい


「名前、ここに来た目的を言いなさい」

『あ、あの！夜蛾さんに用があって！』


名乗ってないけどわかって！

僕は不審者じゃないんです！！


「夜蛾先生に？」

『せん、せい、ですね』

「そう。悪かったわね。夜蛾先生なら職員室にいる」

『あの、申し訳ないんですが、行き方を教えていただけますか？初めて来たもので』

「あぁ。そんなものよね。いいわ、案内してあげる。そのほうが早い」

『あ、ありがとうございます』

「どういたしまして。私は庵歌姫。貴方は？」

『国重Aといいます。庵さんは、ここに通っているのですか？』

「えぇ。3年生よ。これからよろしく」


これから…？


僕が此処に通うことを知っているのだろうか


「ここよ。ｺﾝｺﾝ)夜蛾先生、お客様です」

『！ありがとうございました』

「あぁ、来たか。国重から話は聞いているな？」

『はい。本当に僕を呪術高専に推薦してくださるのですか』

「お前さえ良ければな」

『…術式を持たない僕でも、ですか』

「逆に術式を持たないからこそだ。術式を持たずして2級相当の実力があるのは並のことではない」


人に褒められるのは慣れてなくてむず痒かった


僕は、二つ返事で呪術高専への進学を了承した

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「A。お前に一つ呪具を渡す」

『呪具？これ以上必要でしょうか』

「大いに必要だ。これは何かわかるな？」

『えっ、それは……偽装棄教』

「そうだ。この前話した五条悟だが、六眼を持っているらしい。お前の術式もバレてしまう。でも、術式はわかっても呪具の詳細まではわからんだろう。コイツは特級呪具だからな」

『っ………(ｺﾞｸｯ』

「肌見放さず持っていろ。私からの御守りの意味合いも兼ねて、お前に授ける」

『はい。万里さん』


僕の呪術師への道は、ここから始まった
　

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