問題児2人と保護者1人。ただし最強。

拾捌話 ページ25

　
　
1年生も終わりに近づいてきた頃、僕と五条くんと夏油くんは夜蛾先生から呼び出しを受けていた


「俺何もしてねぇんだけど」

「私も同じだよ」

『…僕じゃないからそんな顔で見ないでよ』


ていうか君たち2人は心当たりしかないんじゃないの？


「3人揃ってるな」

「先生コイツです」

「悟だろ」

『…なんのお話でしょうか』

「…悟と傑は別途で話す」

「「え゛」」


…お疲れ様


夜蛾先生の話をまとめると、


明日3人で品川の廃ビルで出た呪霊を祓いに行くこと


一級呪霊3体だから一体ずつって感じでやれってこと


午前中にしか出ないって報告が上がっているから寄り道するなってこと


そして、


「Aは帰っていいぞ。悟と傑は俺に話したいことがありそうだな？」


と言われた


2人が、助けてくれるよね？みたいな顔でこっちを見てたけど…


まず何についてかわからないから助けようがないかなぁ


『ごめんね2人とも』


絶望の表情を浮かべる五条くんと、天を仰いで考え込む夏油くんを置いて僕は職員室を後にした


「あら、国重。呼び出しでも食らったの？」

『庵さん。任務のことで五条くん達と一緒に』

「で、その五条たちは？」

『…聞かないでください』

「……アンタも大変ね」


庵さんに任務のことを話した


自分一人だったら不安だけどあの2人がいれば大丈夫だろうっていう胸のうちも明かした


「油断はしないほうがいいわ。まぁアンタに何かあろうものなら五条も夏油も黙ってないと思うけど」

『ありがたい話ですね』

「でもアンタは絶対アイツらみたいになっちゃ…「いっでぇぇぇ！！」何やったのよ一体…」


五条くん声大きいよ…


まぁ、夏油くんの「ゔっ…」って声も聞こえたけど


「うるさいんだけど、あ！歌姫センパイ」

「あぁ硝子。明日国重が怪我して帰ってきたらよろしくね」

『大丈夫ですって……』


皆には僕が一級呪霊を祓ったことを伝えてない


それこそ五条くんなんて「早く昇級しろ」って言ってくるだろう


今皆が僕を心配するのは、今回の任務の相手が一級呪霊だからだろうな


格上相手だとどんな術師でも不利になる


夜蛾先生は一体ずつ倒すように言っていたけど、僕はとどめを刺すことはしないでいよう


五条くんと夏油くんに任せる


そうすれば何も気づかれないと思うから
　
　

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