第33話 ページ39
ガタン、と大きな物が動く音。
分厚い扉の奥から聞こえてきた物音。
考えられるのは1つしか無い。
「──ッローラ!」
ジョンは叫んで扉を開ける。
視線の先にはシートに座っている筈の栗川色の髪の少女は居なかった。
代わりに
後から入って来たマークは自分の相棒は何処か、と視線を巡らす。
見える範囲に
「今外に出たら不味い、霧が出ている」
咄嗟に外に出ようとしたジョンの手を掴んでマークは止めさせる。
この霧は自分たちの体力を根こそぎ奪っていったあの霧かも知れない。
触れてしまえばまた体力を奪われる危険がある。
彼はそう伝えているのだ。
もし只の霧だとしても、視界不良で不意の場所からの攻撃に対応しにくい。
気付いたら頭に風穴が、なんて事になりかねない。
「ローラは大丈夫。
ハックとトムが一緒にいる筈だ」
安心させようマークは云うが、ジョンは黙って首を左右に振る。
「この森は駄目なんだ。
此処はとある町の外れにある小さな集落──だった場所だ。
今はもう誰も居ない寂れた場所。
ローラの家があった場所のすぐ近くなんだ」
ジョンの言葉にマークは驚き目を見開く。
「嘘だろ!?
それじゃあ若しかしたらローラは家のあった場所に行くかもしれないって事か?」
ジョンは顎を僅かに引いて肯定の意を示す。
「それって結構やばくないか?
もし見付けて終
マークは起こりそうな事を想像してふるりと身体を震わせ、ジョンの手を離す。
「彼女に見つけられる前に何とか遠ざけないと」
呟くような声量の声だったが、ジョンには確り聞こえていたようで、頷いた。
「前言撤回だ、霧はこの際如何でもいい。
彼女を早く連れ戻そう」
「もとよりその心算だよ」
ジョンとマークは
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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笹山花音(プロフ) - 星華さん» 気付くのが遅くなり、すみません。コメントありがとうございます! (2018年7月7日 18時) (レス) id: 03806a50b2 (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 面白いです。これからも頑張ってください。 (2018年7月1日 10時) (レス) id: 53fe236a9d (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわさくらもち@組合らぶ(プロフ) - 笹山花音さん» (https://ibispaint.com/art/969417430/)該当作品が消えてしまった様なので上げ直しました。何度も申し訳ございません。 (2018年4月5日 10時) (レス) id: 55f4685ec4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわさくらもち@組合らぶ(プロフ) - 笹山花音さん» 大丈夫です。確り確認出来ていなかった此方の不手際で御座います。申し訳ございません。是非お願い致します。此れからも応援していますので頑張って下さい! (2018年4月5日 10時) (レス) id: 55f4685ec4 (このIDを非表示/違反報告)
笹山花音(プロフ) - ふわふわさくらもち@組合らぶさん» 素敵な絵を有難うございますm(*_ _)m早とちりしてご不快な思いをさせてしまい、すみません。次回更新の際に載せて頂いても宜しいでしょうか? (2018年4月5日 10時) (レス) id: 2d1a61fd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:笹山花音 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年12月28日 21時