【文スト】大きな国の大きな組織【完結】

第8話 ページ12

｢そう云えば自己紹介をしていなかったわね。

わたしはローラ・インガルス・ワイルダー。

こっちは姉のメアリー｣

メアリーは座ったまま小さく礼をする。

｢ローラ・・・・・・？

メアリー・・・・・・？｣

二人の名前を聞いたマークはローラと刺された方とを交互に見て口唇に指を当てて考える仕草をする。

二人は顔を見合わせる。

｢ああ!

ジョンがよく話してた子たちか!｣

スッキリした顔でポンッと手を叩く。

職場の同僚、隣村、ジョン、よく話す

つまりは

｢職場の同僚ってジョン・スタインベック？

貴方組合(ギルド)の人？｣

｢ん？そうだよ。

云って無かったっけ？｣

ヘラりと笑ってマークは答える。

聞いてない、と云う風に二人は頷く。

｢そっかぁー、君か。

ジョンの云ってた通りだ｣

二人の反応を気にせずニコニコ笑ってマークは云う。

｢ジョンは私達を如何な(どんな)風に話してたの？｣

メアリーが立ち上がり、服の汚れを払いながら訊く。

｢ジョンは君たちの事家族の次に大切な存在だって云ってたよ｣

｢休み明けの度に家族の話と一緒に話してましたね｣

嬉しいような恥ずかしいような微妙な感覚になり、ローラは顔を赤くする。｢ねえ、ジョンは組合(ギルド)だとどんな感じなの？

組合(ギルド)って如何な組織？｣

それを誤魔化すようにローラの質問に、マークはスイッと目をそらす。

｢教えてあげたいんだけど組合(ギルド)は一応秘密組織だから内部情報は漏らせないんだ｣

言葉を選ぶように視線を空へ彷徨わせながら云う。

｢そう・・・・・・｣

明らかに落胆した様子のルーシーに罪悪感を感じたのか｢あ、でもでも!｣と付け足す。

｢僕の知る限り彼には友人がいるし、楽しそうに話してるから寂しい思いはしてないと思うよ！｣

｢それはジョンから既に聴いたわ｣

なにか知れると期待したローラは落胆する。

｢oh......御免｣

第9話→←第7話

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す