● ページ21
嫌な音がして左腕を見る、あぁもう最悪、喰われた
目の前の呪霊の口から、さっきまで私についていた腕が見える
【武者】はとうに蹴散らされた
『ッそれ食べ物じゃないんですけど』
傑?】「あぁ大丈夫、この子雑食だから」
こっちが大丈夫じゃないんだが
ドクドク、というかドバドバと流れていく血を反転術式で何とか止めようとする
傑?】「!おや、君も反転術式が使えたんだね
なんか治りが遅いみたいだけど」
『五月蠅いですよ、』
一撃で私の事など倒せるくせに、クズ野郎
失血が多いせいか力が入りにくい
傑?】「フラフラじゃないか、大丈夫かい?」
誰のせいでこうなってると思ってるんだ
『ッ!』
残った右手で精一杯力を込めて刀を振り上げながら飛び掛かる
その余裕そうな表情が本当に腹が立つ
自分の体重も乗せて刀を振り下ろす
ガキンと音がして刀が折れた、刀の破片がどこかに飛んでいった
あぁ、やっぱり届かなかったか
さっきのムカデ呪霊に防がれた、こいつどんだけ固いんだ
その呪霊の尻尾が私のお腹を貫通している
口からポタリと血が流れだす
『う、ぐッ』
痛い、痛い、苦しい…息がしづらい
呪霊は尻尾を思い切り振り、私を壁へとぶち当てる
『ッゴホ!』
ベチャっと飛び散る血、目の前が霞む
あーあ、ここまでかぁ
傑?】「まぁ頑張ったんじゃないかな
最期に遺言でも聞いてあげようか?」
ゆっくりとこちらに近づき私の顔を覗き込むようにしゃがむこいつを蹴飛ばしてやりたい
今の私にそんなことはできないが
『ッじ、ごくに、おち、ろ』
傑?】「はは、まだ行くつもりはないよ
それじゃあね、バイバイ」
だんだんと呪霊が近づいてくる、大きな口を開けて
バグリ、バキ、ボキ
10人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柏餅(プロフ) - 神すぎます! (4月4日 6時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 神すぎます! (4月4日 6時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
楓の姉 - くまのんさん» ありがとうございます!きちんとかけているなら良かったです♪ (3月27日 20時) (レス) id: 87e18cefd0 (このIDを非表示/違反報告)
くまのん - 面白いです!戦闘シーンもきちんと書かれてるし、何より皆可愛いです。 (3月27日 1時) (レス) @page23 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:楓の姉 | 作成日時:2024年2月27日 18時