どなたですか？-２-

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『噓でしょ…』
あの最強が封印されたなんて、そんなことあるのか

『…日下部さん』

日下部】「ブラフ、なわけねぇか…最悪なことになったな
【帳】がある限り、俺らは中に入れねぇ」
確かにその通りだ、なら

『【帳】を解いてきます』

パンダ】「カナメ1人でか？流石に危ないだろ」

『まぁ危険だろうね、でも悠長なこと言ってられない
補助監督ともあまり連絡が取れない以上、何かしらの行動をとらなきゃ』
自分に今できる最善の選択をしたい
それに多分、日下部さん動かないと思うから

日下部】「…分かった、行ってこい」

『ありがとうございます』
頭を下げ、彼らと反対の方向へ走る
まずは呪詛師を見つけるところからなんだけど

『さて、どこにいるのやら』
現れる呪霊を祓っては探す
いや、もしかしたら私と同じ考えの人がいるかもしれない
足を止め、また違う方向へと走り出す

『賭けよう』
この状況なら誰かが解いてくれるはず、そう信じて
目指すは【東京メトロ渋谷駅】
あの人がいなくなってしまえばこの国は終わってしまうだろう
そうならないよう、少しでも役に立たなくては

『…こんな状況、私より兄様の方が適任なんだけどなぁ』




走ること数十分
一般人を助けながらだと時間がかかるな
でも【帳】が上がった、誰かが解いてくれた

『ありがとう、助かったよ』
誰かに向けてお礼を言う、賭けには勝ったかな
さてここからだ

『どこまで頑張れるかな』
もしかしたらすぐに終わってしまうかもしれない
でもその時はその時で、運が悪かっただけという事で
地下鉄へと足を進める
線路の先には本丸、厄介な相手がいるのだろう
刀を握る手に力を籠める

『生きて帰れたら美味しいものでも食べに行こうか』

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