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尾浜勘右衛門視点
パチリと目を開け起き上がる
起きた拍子に布団が体からずり落ちた
「あ、勘右衛門起きたぞー」
わらわらと俺の周りに五年のいつものメンバーが集まってきた
どうやら此処は俺の部屋みたいだ
あぁ、帰って来たのか
「おーおー勘右衛門君気分はどうだね、落とし穴にすっぽり入った気分は」
ニヤニヤしながらこちらを見る三郎に枕を投げつける
かわされたが…当たれよ
「怪我してないみたいだけど大丈夫?」
三郎とそっくり顔、というか顔の持ち主の雷蔵が俺の心配をする
少しは雷蔵を見習え
「あー大丈夫、何ともない」
体を動かし確かめる、うん、痛いところはない
「よっぽど疲れてたみたいだね、今日はもう寝た方がいいんじゃない?」
兵助が俺が投げた枕を回収してこっちに投げてくる、ごめんありがとう
「んや、ほんとに大丈夫大丈夫、ゆっくりできたし」
両腕を上げて伸びをする、あやばい背中がゴキっていった
「?何言ってんだ」
不思議そうにこちらを見る八左衛門に、この事をみんなに話そうかと考える
三郎】「頭でも打っておかしくなったんじゃないか?」
良し言わない、彦四郎とでも共有しよう
「やかましいわ、お前はいちいち余計なこと言うなよ」
雷蔵】「まぁまぁ、勘右衛門が無事でよかったよ」
八左衛門】「しっかし、綾部喜八郎には困ったもんだ」
危うく俺も落ちかけたなんて言ってる、なんで落ちなかったんだよ
兵助】「まぁ無事が確認できたんだ、明日も授業があるから今日はもうお開きにしよう」
「おー、お疲れー」なんて言いながら、ろ組が自分の部屋へと戻っていく
「悪かったな兵助」
兵助】「別に構わないよこれくらい
あぁそうそう、実習の報告はもう済ませてあるから」
「あー、ほんとありがと」
こいつが同室でほんと良かった
兵助】「それより勘右衛門、なんかあった?」
「え、なんで?」
兵助】「なんか嬉しそうな顔してるから」
え、うそ、恥ずかし
慌てて自分の顔を押さえる
「…お前らにはなーいしょー」
にししと笑い顔まで布団をかぶる
兵助】「は?え、ちょっと勘右衛門?どうしたのさ」
「なんもないなんもない、はいおやすみー」
兵助】「もー」
意味が分からないといった顔をする兵助を布団の隙間から見る
これは内緒、まだ内緒
まぁいつかは言うからさ、疑わずにちゃんと聞けよ?
俺の摩訶不思議な数日間の話
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柏餅(プロフ) - 神すぎます! (4月4日 6時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 神すぎます! (4月4日 6時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
楓の姉 - くまのんさん» ありがとうございます!きちんとかけているなら良かったです♪ (3月27日 20時) (レス) id: 87e18cefd0 (このIDを非表示/違反報告)
くまのん - 面白いです!戦闘シーンもきちんと書かれてるし、何より皆可愛いです。 (3月27日 1時) (レス) @page23 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楓の姉 | 作成日時:2024年2月27日 18時