どなたですか？-２-

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『ただいま』
玄関を開け靴を脱ぐ
書類は補助監督の山羽さんに託した

勘右衛門】「！おかえりなさい、お疲れ様です」
どこも怪我してないかと探る彼に大丈夫だよ、と笑い掛ける
帰りもそこまで時間がかからなかったので時計の針は11時を差している
まぁ普通の会社員とかに比べれば充分遅いのだが

『ご飯とかはもう済ませた？』
自室で着替え、リビングのソファで休憩しながら彼に聞く

勘右衛門】「すみません、先に頂きました
あ、でもちゃんとカナメさんの分も作ってますよ」
今温めますね、と冷蔵庫に向かう彼にお礼を言う

『ほんと助かるよ、作るの面倒になってゼリーとかで済ます日もあったから』
なんなら食べずにそのまま寝る時だってある、それは黙っておいたが
テーブルの方へ移動し、椅子に座りなおす

勘右衛門】「ゼリーって確かあのプルプルしたお菓子ですよね
え、あれだけで済ますんですか？お腹すきません？」

『まぁ次起きた時お腹すいてるかな、でも疲労と睡魔に勝てないんだよね』

勘右衛門】「そんなんじゃ体が持ちませんよ
はい、しっかり食べてください」
テーブルの上に彼が作った料理が並べられる、良い匂い
いただきますと手を合わせてありがたくいただく

『うん、美味しいよ、ありがとうね』

勘右衛門】「そうですか？良かったぁ
あんまり料理しないんで、口に合わなかったらどうしようかと」

『じゃあ此処にいる間料理の修行でもしてみる？』

勘右衛門】「えぇ？それはちょっと」
断られてしまった

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