11話 ページ13
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騒ぎに気付いたのか、庭でお散歩を
していたらしいすとぷりがやってきた。
「どうしたの、これ。」
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泣いている真奈ちゃんと、突っ立ってる
私を交互に見て、さとみ君が言った。
「…真奈さん、怪我してない?」
「わっ、ほんとだ!痛そ〜大丈夫?」
真奈ちゃんに駆け寄る莉犬くんと
るぅと君。そうすると、真奈ちゃんは俯いたが。ちらっとこちを見てニヤリと笑った。
とんだ悪女だな本当に。
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「真奈は大丈夫だけど、お皿たちが…」
そう申し訳なさそうに言う真奈ちゃんに
片付けをしていたメイド達が慌てて真奈ちゃんに遠慮をした。
「いえっ、真奈様はなにも悪く御座いません!状況を見てなかったので何も言えませんが…A様も真奈様も何も悪く御座いませんよっ!」
そう言って、私の方をちらっとあからさまに
見るメイトにため息が出る。
イライラするんだよ、本当に。
メイドも真奈ちゃんもすとぷりも。
皆良いように見られたいから周りを
ちらちら見てはいい顔して。
「…てか、こんなの誰がやったの。」
「風でこんなになる訳ない」とメイド達と一緒に片付けを始めたなーくんが言った。そうすると、真奈ちゃんは涙ぐみながら「Aさんが…」と言葉をこぼした。
「は、Aがやったん?」
ジェルくんのその一言に一気に私に
視線が集まる。行き場のない私の目線は右斜め下の木製ベランダの床に落ちた。
「はい。私のことが気に入らないみたいで…」泣きながら、莉犬くん達に1歩寄る真奈ちゃん。苦笑いをしながら慰める莉犬くんと、困ったように眉間に皺を寄せ私の方を見るるぅと君。
「…ごめん、もう無理だわA。」
そう言って、私の名前を呼び私の方を向く
さとみ君に私はこの時と言わんばかりに距離を離そう。そう思った
「まず関係ないあなた達がここにいる時点でおかしい事に気付いたら?」
冷たく、屑を見るかのような目をしていたであろう私は想像以上に冷めた声が出た。
「お前、マジでいい加減にしろよっ…」
「こっちのセリフだよ。」
「口を開けば、俺らに文句ばっかで
今までの時間はなんの為の時間だよ!!」
「確かに、助けて貰ったのは感謝してる。けれど、なんでそれで私が姫な訳!?!アンタらは呑気に暮らしてられるかもしれないけど、私はもうあんな生活ごめんだわ!」
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ましかに - 待ってます (2022年6月18日 16時) (レス) @page27 id: b45f3d1284 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 更新待ってます (2020年5月29日 0時) (レス) id: f65192fa99 (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 続き気になります!お話とても好きです! (2020年5月20日 0時) (レス) id: d775cce176 (このIDを非表示/違反報告)
らん@歌い手色の占ツク民達(プロフ) - 続き気になります!!!面白すぎて腹筋割れます(?) (2020年2月10日 18時) (レス) id: d574829136 (このIDを非表示/違反報告)
鮭(プロフ) - 未来さん» わああ、ありがとうございます◎これからも応援して頂けるよう、精一杯頑張らせて頂きます! (2020年1月27日 7時) (レス) id: 8bdf184cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鮭 | 作成日時:2020年1月15日 6時