#73 ページ23
『紅茶…だと思うの。
近頃はアールグレイが好きなんだって』
「リヴァイの大事なものかい？」
『うん、リヴァイだし…？
紅茶は確か、この棚の５番目の引き出し……』
相変わらず清潔で整理整頓された部屋。
リヴァイの言う書類を探すべく、彼の大事な紅茶が保管されている引き出しを開けた。
“Aの部屋へ”
すると引き出しには、紅茶と紙が一枚。
手紙にはそのただ一言だけ、右肩上がりの字はリヴァイのものだ。
再びAが首を傾げるも、手紙の指示通り、隣にあるAの部屋へと向かう。
招き入れられた彼女の部屋に足を運んだ一瞬、時間が止まったような気に陥る。
水に活けた野花が飾られたテーブルの上に、またもや手紙が置かれていた。
“A、エルヴィンへ。
第四分隊長、ハンジだよ！
この手紙と一緒にお酒も置いてるだろ？
屈託ない普通の同期に戻って
ただの恋人同士で、二人で飲むといいさ。
ちなみに、A？
エルヴィンは既に３日徹夜…だ。
なにしてるのか知らないけど、
私やミケが止めても聞かないし困ったよ。
そんなエルヴィン団長を頼んだよ。
A、私達は君に託した。
追記、エルヴィンへ。
あまりAに無理させないでくれよ？”
残念ながら、お世辞にも綺麗だとは言いにくいハンジの字で書かれた手紙。
どうやらリヴァイとハンジは二人して、茶番ながら、俺達に時間をくれたらしい。
読み終えた手紙を畳みながら、君は戸惑いながらも上目遣いで俺を見る。
『無理ってなんのことだろう。
どう、しよう……？』
「……なんだろうな」
『……なんだろうね』
「君はどうしたい？A」
『……』
「……」
そう問いかけるも、Aは、
リヴァイ達に申し訳ないと、皆の場に戻ろうとすると勝手に予測していた。
君は俯いた顔は上げずにいて、俺はただなんとなく君の髪を触り始めた。
『……』
「彼らに甘んじようか」
『……いいの？』
「もちろんだよ。
……どうかしたかい？」
引き留めるように俺の服の袖を引くも、俯く、君の頬に触れ肩を引き寄せ。
不器用にでもやっと甘えてくれたようで、
なんでもないと首を横に振る姿が、色づいた頬が綺麗で、髪のかかる額に唇を落とした。
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猫
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氷飴（こおりあめ）(プロフ) - 宇宙。さん» 宇宙。さんが綴られた可愛くて和やかなお話のきっかけ(…に、なれたと自惚れていいのでしょうか)に少しでもなれたのかと思うと本当に嬉しいです^^*それだけでなくCSSまでお褒めいただき…。本当に、温かなお言葉をありがとうございました！ (2019年6月22日 12時) (
レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙。(プロフ) - 氷飴（こおりあめ）さん» 自作なんですか！すごいです。。これからもcssとお話のどちらも楽しみに待ってます！！そういえば、氷飴さんに触発されてさっき小説を初めて書き始めました。もし見ていただけるなら…なんて厚かましいですが、覗いていただけたら嬉しいです！長文失礼いたしました。 (2019年6月22日 12時) (レス) id: 003422f1aa (このIDを非表示/違反報告)
氷飴（こおりあめ）(プロフ) - 宇宙。さん» 宇宙。様初めまして！コメントありがとうございます。梅花黄蓮から一気読みしていただいたとのことで…嬉しいやら恐れ多いやらで心臓がばっくばくな私です…��(･ω･ﾉ)ﾉありがとうございます、これからも頑張ります！CSSは自作しております^^* (2019年6月22日 11時) (レス) id: 885b609761 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙。(プロフ) - ところで、このｃｓｓとても素敵です！！ご自分でおつくりになったのですか？ (2019年6月22日 11時) (レス) id: 003422f1aa (このIDを非表示/違反報告)
宇宙。(プロフ) - 初めまして！梅花黄蓮からここまで一気読みしちゃいました。これからも頑張ってください！ (2019年6月22日 11時) (レス) id: 003422f1aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷飴 | 作成日時：2018年4月16日 19時
