陸 ページ7
夢遊病。
本人は無意識の状態で行動している。
睡眠障害の一つである。
花街にまだ住んでいた頃、見たことがある。
なったのは、身請け話が決まった妓女。
夜な夜な寝床から出て徘徊し、連れ戻そうとすれば暴れて手も付けられなかった。
まるで何かに操られたかのように。
『相手が嫌なら、何かしらの方法で身請け話を白紙にしようと行動をすると思います。私には分かりませんが、”わざと”やっているのかもしれません』
玉「それはなぜなの？」
『今話した事と同じ事です。例えば身請け話の相手が気色悪い男とします』
『その男に、身を捧げるとします。しかし、それまでにまだ時間がある』
壬「なるほど、ならばその身請け話を破談にしようと、か」
『はい、その通りです。
芙蓉妃に持ちかけられた身請け話のお相手は、同じ故郷の幼馴染の方だと聞いております。
なら、それまでに主上に選ばれないように病にかかったふりをして純潔を守る。
その行動として、夢遊病のふりをする。ということです』
まあ私にはないが、もし芙蓉妃と同じ立場なら同じことをしているだろう。
それか
『毒を飲むか…か』(ﾎﾞｿｯ)
壬「なにか言ったか？」
『いいえ、何も。今のは猫猫から聞いた話です。詳しいことは猫猫に聞いてください』
猫猫の推理すごいな…。多分あってるぞこれ。
猫「A、全部言ったな…」
『ごめん』
猫「いや、その方が助かるような気がする」
『なんじゃそりゃ』
紅「玉葉様、そろそろ芙蓉妃が後宮を出られます、お見送りを」
玉「そうね、行きましょう。猫猫とAもいらっしゃい」
猫・貴女「『はい』」
あ、今日なんだ。
『壬氏様、梨花さまのご容態は』
壬「悪化するばかりだ」
『…
最適な治療ができない。命令は出されていないが、病人がいれば治療をしなければならない。
『わかりました。失礼します』
壬「ああ」
水晶宮の侍女の方たちは主である梨花様を殺したいのか、なんなのか。
普通に意味が分からない。
あの人たちとは合わない事は初めて会った時からわかってたけどな。
『と言っていたのがつい先日。さすが主上ですね』
主「そうか。薬師なだけあるな、A」
『身に余るお言葉です。猫猫と共に梨花様の治療に専念させていただきます』
主「ああ、その噂の薬屋と頼む」
『仰せのままに』
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雫(プロフ) - カラメルプーリンさん» ありがとうございます！頑張ります (2021年1月5日 21時) (
レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
カラメルプーリン - 面白い、、、更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年1月5日 20時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月22日 0時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白いです！私も友達に勧められてハマった民なので・・・応援してます (2020年12月20日 15時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2020年11月30日 22時
