弐拾壱 ページ26
壬「待て。良い子には、ご褒美をあげないとね」
猫「…はい？ご遠慮します、なんですかそれ？」
壬「蜂蜜だ、甘い物は嫌いか？」
猫「私は辛党なので」
壬「でも食べられるだろう？＿さあ」
…なにやってんだこの人ら。
え、何。
猫猫が壁に追いやられて、壬氏様が指に蜂蜜を…？
え、舐れってこと？
猫「あ」
壬「…あ？」
『あっはは〜』
玉「壬氏様。うちの侍女に何をしているの？」
『壬氏様、蹴りをご要望ですか？』(黒笑)
壬「あ…」
『ったく…あの方は…』
恋は応援する。
でも限度という物を知ってほしい。
猫「…」ﾑｽｯ
高「＿あれはいささか行き過ぎでした。私が止めるべきだったと思います」
猫「分かって頂ければそれで」
『猫猫、あの方はそういう人だから気を付けてな…』
猫「…うん」
高「ところで小猫、A、言われた通り報せは出しておきましたが、何故ここへ？」
猫「それはまだ…でも、少しつながってきた気がするんです、な、A」
『嗚呼。では行きましょうか』
ー金剛宮ー
猫・貴女「『失礼いたします』」
里「翡翠宮の侍女二人が来るって報せ、あなた達だったの。Aと毒味役…何の用？」
『お久しぶりでございます、里樹様。では早速』
猫「里樹様、蜂蜜はお嫌いですか？」
里「…！な…なんでわかるの？」
『以前玉葉様のお茶会でいらした時顔に出ておりましたので。それはもうはっきりと』
侍女「ｸｽｯ」
猫「昔、食中毒になったとか？そういうきっかけで受け付けなくなる人は少なくありません」
里「そうじゃないの。…覚えてないの、赤子の頃の話だから」
『赤子の頃？』
里「ええ、蜂蜜を食べて生死の境をさまよったって…乳母や侍女達から言い聞かされてて。それで怖くて今でも食べれないの」
毒「ちょっとあなた達！」
『ん？』
毒「失礼じゃなくて？急に訪ねてきてずけずけと」
侍女「そうよ」
毒「宜しいのですよ、里樹様。真面目にお答えにならなくても」
侍女「ええ、他の宮の侍女なのですから」
…嗚呼、なるほどな。
普段は味方を振る舞い、世間知らずのお嬢様をやすやすと騙しているのか。
裏切り者…か。
哀れなのだろうか。
『ﾊｧ…こちらは壬氏様の命を受けて訪ねて参りました。文句なら壬氏様へどうぞ。ということで話の最中です。静粛に』
猫「A、目」
『嗚呼、失礼』
あははっ、イラつき過ぎて顔に出てた。
猫「里樹様、あと一つだけ」
猫「柘榴宮の侍女頭にその話をしたことは？」
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雫(プロフ) - カラメルプーリンさん» ありがとうございます！頑張ります (2021年1月5日 21時) (
レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
カラメルプーリン - 面白い、、、更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年1月5日 20時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月22日 0時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白いです！私も友達に勧められてハマった民なので・・・応援してます (2020年12月20日 15時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2020年11月30日 22時
