弐 ページ3
『猫猫、久しぶりだな』
猫「A！」
猫猫が部屋に荷物を運び、片づけている。
まぁ少ない荷物なのだが。
なんて思っていたら、飛びつかれた。
『おわっと…』
猫「心配した」
『ごめんごめん。紅娘様がお呼びだぞ。毒味の時間だ』
猫「ああ、すぐに行く」
この子、名前通り猫みたいなんだよな。
可愛いけど。
『…』
猫「…」
壬「ﾆｺﾆｺ」
猫「…(なんでこの御方はこちらを見て微笑んでいるんだろう)」
見事に色目を使われていらっしゃる…。
猫「(よっぽど暇なんだろうな…)」
なんか猫猫の思っていることがわかるような気がする。
暇なんだろうなって思ってるんだろうな。
そうかもしれないけど。
…あれ、器が銀じゃない。
なるほど、壬氏様の企みか。
猫「ﾓｸﾞﾓｸﾞ」
猫「それらしい毒はありません」
皆「ホッ…」
紅「次はこれよ」
猫「はい」
まぁ遅効性の毒だったら意味はないが。
念には念を…か。
毒味役はないよりかはよっぽどマシだ。
猫「フフフ…」
皆「(笑ってる…)」
…あ、猫猫毒耐性ついてるんだった。
実家であんなに毒実験してたもんな。
わかるわかる。この役職、ある意味天職だよな。
皆「(Aが頷いてる…)」
『…大きな勘違いをされているようで』
めっちゃ侍女の方たちに可哀想な子って思われている…。
私も猫猫も左腕に包帯巻いてるからか？
あれ毒実験の後なんだけどなー。
桜「へ？」
貴「親に虐待とか…」
『…されてないです。あれ…悪く言ったら自虐行為の痕なんですよ』
愛「！？」
『まぁ…猫猫は私より全然綺麗な方ですよ。私なんかもっとボロボロで』
1日に3回は毒実験してたな…。
おかげでボロボロに。左腕だけだが。
『このことは内緒ですよ？』
3人「ｺｸｺｸ」
しっかり者の3人だが、たまにこんな勘違いをされる。
他の人たちに広めていないことが救いだ。
『猫猫は部屋でしたよね。掃除とかは手伝わせないんですか？』
愛「ええ。元々手は足りてるから」
『そうですか…』
…太らせるためだな、うん。
毒は口にしても太っている方が生存率が高くなる。
私も猫猫も痩せ形だから、部屋に籠らされる事もしばしば。
壬「失礼します。A、薬屋はいるか？」
『猫猫なら部屋にいますよ。で、ご用件は？』
壬「これの毒味を頼みたいんだが…」
『…包子ですか』
壬「ああ。ある武官からもらってな」
『へぇ…』
猫「お呼びでしょうか」
…いつも思うんだが、私ら色目効かないんだが…。
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雫(プロフ) - カラメルプーリンさん» ありがとうございます！頑張ります (2021年1月5日 21時) (
レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
カラメルプーリン - 面白い、、、更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年1月5日 20時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月22日 0時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白いです！私も友達に勧められてハマった民なので・・・応援してます (2020年12月20日 15時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2020年11月30日 22時
