壱拾陸 ページ20
間が持っていない…。
壬「李白とはどういう男だ？」
猫「？身元引受人ですが」
壬「それがどういう意味か、分かっているのか？」
猫「ええ。身元のしっかりした高官の保証があれば外に出られると聞いたのでお願いしました」
壬「園遊会で簪を貰ったのか？」
猫「ええ、義理ですけど。大量に配り歩いておりましたので」
うんうん、めっちゃ持ってた。
あれ結構いい細工だったな…
壬「つまり、義理でもらったものに、俺は負けたんだな」
『俺？』ﾎﾞｿｯ
あれ、いつもは「私」だよな？
…ああ、そういう事か。
本性が出たんだな、拗ねてるけど。
壬「俺も簪を渡したはずだが、まったく話が来なかった」
あれ本命だったもんな…。
そりゃあ拗ねるよな…。
猫「ご迷惑かと思いまして。対価も思いつきませんでしたし」
壬「対価だと？」
猫「はい、李白様には一夜の夢に大変喜んで頂きました」
壬「ｺﾞﾌｯな…な…っ、お前が払ったのか！？」
うわ…お茶吹いたぞ…あとで拭いておこう…。
猫「？はい、もちろん」
壬氏様、大変申し訳ないのですが。
払ったのは猫猫であって、夢の内容は白鈴小祖です。
白鈴小祖。妓女です。
勘違いされてますよ。
猫「大変ご満足頂けたようで、頑張った甲斐がありました！」
そして猫猫。説明不足だぞ。
お前が夢の内容みたいなことになってるぞ。
猫「もっともっと頑張りゃなきゃと気を引き締める思いで…」
『あ』
バキンッ
壬「…もう、いい…言うな…」
猫「震えてますけど、風邪ですか？今拭くもの…」
『ちょっ…猫猫そこじゃない…！ﾌｯ』
玉・貴女「『あっ…ははははは！！』」
猫「…そこで何をされていらっしゃるのですか…？」
『ふふっ…ふぅ…』
猫「A…？」
猫「あ、逢引き、ですか？私と李白様が？」
『…ﾌｯ…ﾌﾌｯ…』
桜「違ったのぉ!？」
愛「詳しい話聞かせてもらおうと思ったのにぃ！」
紅「…こんなことだろうと思ったわ」
『あははっ、はぁ〜面白い。でも壬氏様の気持ちが分かったから良かったじゃないか、猫猫』
玉「ほんとほんと！ふふふっ」
猫猫の里帰りの件も終わった頃。
事件は起ころうとしていた。
武8「Aはいるか？」
『はい…どうされましたか？』
武8「…死人だ。来てもらえるか？」
『！分かりました』
『すみません、通してもらえますか？』
下女1「え、ええ…」
板に横たわる水死体。
『…綺麗な水死体』
脈はもちろんない。
肌は冷たい。
そりゃそうだ。
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雫(プロフ) - カラメルプーリンさん» ありがとうございます！頑張ります (2021年1月5日 21時) (
レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
カラメルプーリン - 面白い、、、更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年1月5日 20時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月22日 0時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白いです！私も友達に勧められてハマった民なので・・・応援してます (2020年12月20日 15時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2020年11月30日 22時
