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薬草も採れたし、あとは乾燥させるだけ…。

人攫いに遭って早数か月。
何故か医務室勤めになっていた。

『ただいまー』

大量の薬草。まぁ薬師の私にとっては天国である。

主な仕事は薬の調合と、玉葉妃の臨時の毒味役。
読み書きも可能なため給金も結構上がるが、なんとも思わない。

『…これでよし』

薬剤室に収納できる薬草をなおす。

紅「A」

『ん?ああ、もうこんな時間か。今行きます』

紅娘様の後ろを歩く。毒味の時間だ。



『ん…大丈夫そうですね。安心してお召し上がりください』

壬「ありがとう」

『いえ…。あ、そういえば』

玉「そういえば?」

『あの石楠花に結ってあった文。誰かわかりましたか?』

壬「ああ…一応は」

一応は…?まだ本人と確認していないという事なのか?

壬氏様によると、この後ソバカスの女の子たちを集めるらしい。
文を書いた本人は文字が書けるため
文字の読めない下女達から探し出すのは簡単だろう。

『そうですか…ぜひとも会ってみたいですね。おしろいの毒を見抜いたその女の子に』

おしろいの毒は、私も見抜けなかった。文を見て、やっとわかった感じだ。

きっとその娘は薬学についてよく知っているかもしれない。

玉「その子を侍女にしたいの」

『ということは…毒味役は交代でしょうか』

壬「そうなるな」

まぁ…薬学に没頭できるからいいかもしれない。ちょっと寂しいが。

玉「そこで提案。A、私の侍女になってくれないかしら?」

『…へ?』

出世…か。玉葉さまの所なら安心できる。侍女の人たちもいい人たちだし。

『…承知いたしました。精一杯頑張らせていただきます』

玉「そんなに畏まらなくてもいいのよ、ねっ紅娘」

紅「そうよ、A。今まで通りに接して」

『はい。かしこまりました』

侍女としての生活が始まった。


『!』

壬氏様が連れてきた子が猫猫だということが判明した。

元々、人攫いに遭う前は同じ薬師として仲良くしていた。

まさか、おしろいの毒を見抜いたのが猫猫だったとは。

相変わらず名推理な猫猫。ずっと変わらない。

その頭脳に憧れる…。

玉葉さまのお話も終わり、猫猫は荷物を運ぶために部屋に戻っていった。

『まさかな…さすがだ』

壬「アイツと元々仲が良かったのか?」

『ああ、はい。ここに来る前からの友人でして』

壬「そうだったのか…」

相変わらず、薬草については目を輝かせそう…。
医務室に連れて行ってあげたいけど老師(せんせい)がな…。

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(プロフ) - カラメルプーリンさん» ありがとうございます!頑張ります (2021年1月5日 21時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
カラメルプーリン - 面白い、、、更新めちゃくちゃ楽しみにしてます!頑張ってください!! (2021年1月5日 20時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年12月22日 0時) (レス) id: 8059e3f627 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白いです!私も友達に勧められてハマった民なので・・・応援してます (2020年12月20日 15時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月30日 22時

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