-脱オトウト宣言- / 김규빈【完】 (ページ10)

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『…………』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「なに、」

『…別に、持ってくれって頼んでない。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「あぁそう、じゃあ、ん。」

そう言って、容赦なく渡された重い方の袋。
せっかく持っててあげたのに、結構馬鹿だよな、なんて笑われる覚えはない。

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「だからフラれんの。」

『は、違うし。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「気を遣って生きてるようじゃダメ。」

『…アンタは横暴すぎんの。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「Aにだけな、」

『…他の子殴ったのは、』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「……さぁ。」

はぐらかしたギュビンの持つ袋が揺れて
なんて事ない道を歩く。

『…何が好きなの、』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「A。」

『違う、趣味とか。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「あぁ、そーいうこと。
…ダンス。」

『ふーん。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「……何だよ、」

『いつの間にか、身長伸びたよねって話。』

ダンスを好きなことも、今の身長も
得意科目も、何にも知らなかった。

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「…そーいうとこ、ほんと嫌いだわ。」

切なそうに私を見つめて、それから抱き締めた。