-脱オトウト宣言- / 김규빈【完】 (ページ15)

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ｷﾞｭﾋﾞﾝ「…何ぼけっとしてんの。」

『ううん、』

あれから数週間後、ハンビン君からの連絡を待っている自分がいた。
大学ではなかなか授業が被らないから、姿を見かけることはほとんどないに等しい。

運良く見つけられても、いつも周りの人に囲まれているから、きっと気付かれていないだろう。

そう考えていると、通知音が鳴って、
ハンビン君からのメッセージが届いたらしい。

"カフェの新メニュー試食をお願い出来ませんか？"

という内容で、承諾することにした。

ﾊﾝﾋﾞﾝ「あ、A先輩、！」

『こんにちは、ハンビン君。』

ﾊﾝﾋﾞﾝ「すみません、忙しいところ。」

『ううん、大丈夫。
そのエプロン似合ってるよ、素敵。』

バリスタを目指しているだけあって、本格的な珈琲の香りと共に現れたハンビン君は、エプロン姿がよく似合っていた。
そのせいもあって、店内は女性客が多いみたいだった。

ﾊﾝﾋﾞﾝ「これが新メニューです、珈琲とどうぞ。」

出されたケーキはとても美味しくて、思わず声が出てしまうほどだった。

ﾒﾃｭ「ヒョンが淹れた珈琲です、それ。」

ﾊﾝﾋﾞﾝ「こらメテュ、」

ﾒﾃｭ「だって、！」

可愛い笑顔の店員さんがコッソリと教えてくれて、釣られて笑顔になったのだった。