-脱オトウト宣言- / 김규빈【完】 (ページ1)

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ギュビンと初めて会ったのは、小学校に上がってすぐのことだった。
私は7歳、彼は3歳。弟が出来て、嬉しくてそっと頭を撫でた感触は、今でも何となく思い出せる。

連れ子同士の再婚だった。
両親は、上手くやっていけるのか心配したけれど、その必要はないほどに仲良くなった。

いつも可愛い笑顔で、ヌナと呼んでくる
ただの弟に過ぎなかった。

"ヌナ、大好きだよ。"

そう呼ばれるのが嬉しかった。
あれはいつまでだったっけ、と思いながらも反抗期がやって来て、話さなくなった。

いつかは埋まる溝だ、と信じていたけれど
呆気なく希望は私を打ちのめした。

両親が旅行先で帰らぬ人となった。
あまりの衝撃さに、その辺りの記憶はよく覚えていない。

ただ、目を泣き腫らしたギュビンのことは記憶に残っている。

『すみません、うちの弟が…。』

ｷﾞｭﾋﾞﾝ「なんで来たんだよ、」

『アンタのせいに決まってんでしょ、！』

埋まるはずだった溝は広がって、
今日も私は翻弄されている。