53話 ページ5
『ま、まず 今は時間が遅い。周りにも迷惑がかかるからボリュームをさげろ。涼太』
耳を抑えながら後ろにいる涼太を睨みつけると、手を合わせ謝ってきた。
｢ご、ごめんなさいっス｣
｢いや青峰っちにだけは絶対言えないっス！｣
｢はぁ？なんだよそれ！？｣
｢だってこれは…桃っち言えないっスよね？｣
｢うん｣
｢あーーあ 赤司君は寄り道するなって言ったのに 結局いっぱい寄り道しちゃった｣
『ごめんね……はは』
｢……じゃあひとまず 赤司君には今日のことは内緒ということで｣
｢そういう問題っスか！？｣
｢つーなあいつはそういうの見抜くだろ｣
｢うむ…まぁ紫原は確実に赤司に言うと思うのだよ｣
｢えーーオレがどうしたの？｣
にゅっ…と出て来たあっくん。
手には袋いっぱいに入っているお菓子。
｢おわっ！！｣
｢紫原君 帰ったんじゃなかったんですか？｣
｢んーーーー途中まで帰ったんだけど やっぱり《ラー油トマト》味のまいう棒の味が忘れられなくて探しちゃった｣
｢三軒目のコンビニで見つけたから黒ちんにお裾分けしよあと思ってさー｣
｢ありがとうございます｣
｢ところで紫原君…今日のことなんですけど 赤司君には内緒にしてもらえますか｣
｢えーーなんで？｣
『いっぱい寄り道しちゃったから征に怒られてしまうかもしれないから』
｢そっかあ いいよオレも赤ちんに怒られるのイヤだしー｣
後ろにいる黄瀬と桃井は、黒子とAに向けてぱちぱちと拍手を送ってくれた。
なんでわからないけど、ウインクをお見ましいた。
｢じゃあ 今日のことはここにいる七人の秘密ということで｣
『そやね』
嬉しい。なんか七人だけの秘密って少しウキウキしないかい？？
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作者名：笹 | 作成日時：2019年3月3日 17時
