51話 ページ3
｢！？ ちょっと！！｣
｢スリー・オン・スリーじゃないの！？｣
桃井は驚いたように相手に言った。
まぁ、そう来るだろうとは思っていた。
｢あれ〜？誰がそんなこと言ったっけ？3対5ですけど？｣
馬鹿にしたようにニヤニヤとこちらを見ながら笑う相手5人。
癇に障る。
｢さぁ はじめようか｣
｢さて 誰がジャンプボールする？身長的にかわいこちゃんがやる感じ？｣
｢……っ…｣
この中ではあまり言いたくはないが1番桃井の方が背が高い。
身長的にはそうなる。
だが、女性にやらせるほど自分はクソみたいな性格はしていない。
ジャンプボール…身長的にやったことは1度もない。
『桃井はやらへん。俺がやるよ』
｢バーーカ Aがやるかよ｣
相手の回していたボールを奪い、自分の指で回し始めた大輝がいた。
｢なっ｣
｢えっ｣
｢青峰くん！？｣
｢おっ おまえさっきの！｣
｢ということはまさか…｣
紫原に頭を鷲掴みされていた男は周りを見たが、紫原がここにいないとわかったらホッとため息を吐いた。
が、緑間と黄瀬の姿を見るともう一度驚いた顔をした。
｢ずいぶんおもしろそーなことしてんじゃねーか オレたちも混ぜろよ｣
｢こっちは三人のままでいいからよ｣
青峰は緑間と黄瀬でメンバーチェンジだ。と、相手に伝えた。
｢こっちの人数が少ないのはハンデにしてやるよ｣
｢俺の相棒とダチをコケにしたのは高くつくぜ？｣
｢……ぷっ｣
｢ひゃははははは｣
｢スゲーな中坊！｣
｢いいぜおめーがどんだけ調子こいてるか教えてやるよ｣
｢じゃあ決まりだな｣
｢ほらテツ、A…おまえらも離れてろ｣
黒子は僕も入りたいと伝えたがダメだと拒否する。
だが、それだけで折れる黒子ではない。
｢でもやっぱりボクも試合に出してください｣
｢おまえなぁ…ひとの話聞いてたのか？｣
｢もちろん聞いてました｣
｢だから右手は使いません。左手だけで戦います｣
｢みんながいれば左手一本で十分ですよ｣
｢んじゃ 軽くひねってやるか｣
｢はい｣
コツンと拳同士をぶつけた青峰と黒子。
だけど、少し。いやだいぶ疑問なんだが
『なんで俺も下がらなくちゃ行けへんの？大輝』
｢えっ……あ〜………何となく？｣
『怒るよ？』
｢けど、Aも入ったら相手。ボコボコじゃなくてけちょんけちょんになるぜ？｣
『俺だけ仲間はずれというものは悲しいな…』
俺は目線を下げ、眉を八の字にしははっ…と少し笑う。
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作者名：笹 | 作成日時：2019年3月3日 17時
