【ぼくらの理科室】白衣の袖からﾁｮｺﾎﾞｰﾙ“恋のMedicine”

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「起きなさい！！」
微かに聞こえる母親の怒鳴り声を無視して私は寝返りをうつ。
まだ眠いもん…
布団を深くかぶって夢うつつに考える。
お母さんはあきれて部屋から出て行ったみたい。
あーやばい 宿題やってなかったなー…
そういえば係活動日誌もかいてない…

あれ、ちょっと待てよ
……もしかして！？


「今日 私日直じゃん！！！！」


.

････。

「間に合わなかった(泣)」
美紀「はいどんまーい☆ 二日連続日直確定☆」
A「そういえばそんな決まり事が…ッ泣」

美紀「第一、待ち合わせ無視かよ！」
「あは… ごめん^^;」


麗奈「あれぇー？朝自習のプリントがないんだけどぉー？
日直誰だっけぇー？」

明らかにこっちを見ながら言っている。
麗奈の声に教室中がざわざわしだす。

美紀「ほらA、女王様のお呼びだよ(笑)」

「あぁ！ゴメン!!わたしです；；」

麗奈「たしかぁ、日直、北条さんだよねぇ??」
確信犯だろーが！おまえ！
ざまぁみろとでもいうように。うぅ… うざすぎる････。

Aは急いで職員室へ向かった。


―キンコーンカンコーン

美紀「やばいわぁ、一時間目終了の時点で眠すぎるｗ」
A「私も眠いー！」

でも
次の二時間目は理科。
(嵩志先生だから起きてなきゃ！)
昨日はあんなこと言ってたのにいざ、先生の授業となると心が弾む。


「着席してくださーい」
美紀「えぇー、もう休み時間終わり？」
A「ほんとに眠そうだねｗｗ」
美紀「だって昨日遅くまで翔雅くんのPVみてた＾＾///」
A「やっぱり＾＾」

ガラッ

お決まりの音を立てて教室のドアが開く。
「はい 始めるぞー」

うわぁ･･改めてまじまじと先生を見ると恥ずかしい。
理科の授業は――

嵩志先生「誰だー？ 黒板消してないのはー？」
麗奈「日直、北条さんでぇーす」

････

…あぁッ!!!
日直の仕事の黒板消しを忘れてた!!


伊達「俺、やります」
突然、伊達君が立ち上がる。
「ぇっなんで遙くんが!?」麗奈が驚く。

A「ごめん！いいよ伊達君；私が忘れてたんだからっ！！」
Aは黒板の前へ駆け寄る。

…あーあ、先生の前なのに なんで私はいつもこうなの…
Aが黒板消しを掴んだ。
――その時


先生はてのひらをAの手に重ねたかと思うと
スっと黒板消しを握る。

「いいよ。先生がやっておくから。」

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