第15話 : 嫌な予感 ページ17
ランチルームは混雑していたが、私たちはなんとか三人座れる席を見つけた。
「今日はどんな1日だった?」
「まだ半日しか経ってないけど」
芽郁の発言に、美桜が苦笑する。
「まだ半日だなんて信じられないくらい、すごく疲れた」
「えーっ。何かあったの?」
「いや、大したことじゃないんだけど。授業中眠っちゃったりとか、先輩とぶつかっちゃったりとか」
「先輩?」
私が言うと、美桜が聞いてきた。
「うん。将暉先輩っていう人。それに、茶髪で物凄くイケメンな先輩と、黒髪で子犬みたいにかわいい先輩」
「A、それ吉沢亮先輩と山崎賢人先輩だよ」
芽郁が、何やら不安そうな表情を浮かべて言う。
「どうかしたの?」
「A、先輩たちのこと知らないの?」
今度は美桜に問いただされ、私は頷く。
「ほら、先輩たちあの見た目でしょ?しかも性格もすごく良いらしくて…だから、先輩たちを狙ってる人ってこの学校にいっぱいいるらしいの」
「そうなの…?」
「うん。A、目つけられてないといいけど…」
芽郁に言われ、一気に私も不安になる。
ただ何事もなく進むはずの高校生活に、何やら支障が出そうな予感がした。
40人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐々木さん | 作成日時:2020年12月7日 2時