愛を叫べ〈ars〉 (ページ4)

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絶句。
声が出ない。

「あ、普通にレッスンとかは受けて貰うけど、その他にも飲み物運んで配ったりとか雑用やって貰うから」
「…へ？」
「ほらほら！とにかくご両親に連絡して！」
「……は、はいっ！」

訳がわからないまま、スマホを取り出す。
ロックを解除しようとすると。

【1998年あなたはタイムスリップしました】

という文字が表示された。

「…え？」
「you、その機械、なんだい？見たことがないんだが」

社長が不思議そうにスマホを見る。

「あの、今って西暦何年ですか…？」

恐る恐る尋ねた。

「え？…1998年だけど？タイタニック流行ったんだが知らないのかい？」
「…え」

意味がわからない。
1998年？
タイムスリップ？

私が？

「……you、もしかして未来からきた？タイムスリップ？」

社長が言った。
その顔は面白そうに笑っている。

「…なんで」
「me、そういうの好きだから」
「……」
「youはいつからきたの？」
「…2015年です」
「ほぉ！もう2000年越えてるのか！」
「……」

社長は驚きつつ、楽しそうに言った。

「じゃあ、meが嵐ってグループを来年デビューさせようとしてるのも知ってる？」

「えっと、…はい」
「さっきyouを連れてきた奴もわかる？」
「…大野智さんですよね」
「他のメンバーは？」
「……櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんです」
「…やっぱりyouは未来からきたんだねー。だってまだそれ、meと最高幹部しか知らないから」

にこりと微笑んだ社長。

「you、この時代に行くあてある？」
「…ないです」
「じゃあyouのためにいろいろ用意してあげよう！」
「…」

社長が一枚の紙を取り出した。

「その代わり、youには事務所に入ってもらうよ」
「……」
「できれば嵐としてデビューする5人をサポートしてほしい。特に大野は事務所を辞めたがっているからね」
「…ぇ」
「あと、親のこととか聞かれたら答えにくいだろうから、youはmeの孫だと言いなさい」
「……はい」
「これにサインして」
「…はい」

震える手で名前を書く。

「今日からよろしく！」
「…はい」

よくわからないまま、社長と握手した。