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カランカランと硝子玉の転がる音が探偵社に響く
音がした方を見ると
乱歩が空になったラムネ瓶をも持っていた
乱歩「ねぇねぇ、春野っち
この瓶の中からビー玉取り出してくれる?」
春野「はい、ただいま」
其の光景を敦はビー玉…?と呟き乍ら見た
Aは乱歩と社長秘書である春野に近付いていく
『あの、良かったらですが
割ったラムネ瓶を捨てるのでしたら
私に下さいませんか?』
春野「えぇ、大丈夫ですが、何に使うんです?」
『一寸試したいことがありまして…』
春野はAの返答に首を傾げ乍らも
ビー玉を取り出しに台所に向かった
少ししてパリンという音がし
春野さんがビー玉と割れたラムネ瓶を
トレーに乗せた儘持ってきた
春野は此れで宜しいですか?乱歩さんと
乱歩にビー玉を渡す
乱歩は其れを受け取り、良いよねビー玉と云う
春野は良いですよね、ビー玉と返す
其の後春野は割れたラムネ瓶をAの机に置き
此れで大丈夫ですか?と聞いた
Aはありがとうございますと返し
自分の席に着いた
『異能力【終焉が来る前に】、鋼の錬金術師、錬金』
備品を直した時の様な動作をし
バシッと電流が流れた
其の後出来上がったのが
とても精巧に作られた硝子の鷹の置物だった
大きく羽を広げ獲物を捕らえる瞬間を
其の儘硝子にしたかのような
躍動感のあるその置物は
先程迄ラムネ瓶だったとは到底思えない
Aは良し、成功しましたと満足気である
春野を始め、周りにいた全員が感嘆の声を上げる
乱歩さんがへぇ、これ良いね、頂戴!と云ったので
こんなので良ければと渡した
乱歩は嬉しそうに其の置物を自分の机の上に飾った
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作者名:月夜のジョバンニ | 作成日時:2021年12月6日 0時