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太宰「拙いな、探偵社に私怨を持つだけあって
  奴は社員の顔と名前を把握している
  此れでは社員の私が行っても
  彼を刺激するだけだ…
  さて、如何したものか?」

そう云って太宰は敦とAの方を見て
ニッコリとしている
敦は猛烈に嫌な予感がしたのか汗をだらだらかいている

太宰「敦君、A君」
敦「嫌です」
太宰「まだ何も云ってないよ」
敦「云われなくても分かります」

太宰を見て嫌な予感がしてならないのか
太宰に呼ばれただけで拒否をする敦
Aは此れから何があるか知っている為
別にやってもいいと思っているが
何も云わないで太宰を見詰めた
太宰は真剣な眼差しで敦を見る

太宰「聞いてくれ、敦、A君。
  社員ではなく犯人に面が割れてないのは
  君達だけだ。」

太宰の言い分も尤もだと思った敦はでも…と云って
太宰から目を背けた
僕が行っても何も出来ませんよと云いながら
太宰の方を向いたが其処には誰もいなかった
大丈夫という太宰の声がする方を向くと
太宰は扉横の段ボールを漁っていた

太宰「少しの間、犯人の気を
  逸らしてくれれば良い
  後は我々がやるから」

太宰はそうだなァと云って
考えるように天井を見上がる

太宰「敦君なら相手の意表を突くような
  駄目人間の演技をして気を引くというのはどうだろう
  はい、小道具」

そう云って太宰は五部の新聞紙と
其れを持つための布の輪っかを敦に渡した
敦は不安そうに其れを受け取る

太宰「信用し給え、此の程度の揉め事、
  我々武装探偵社にとっては朝飯前だよ、敦君?」

太宰はそう云って悪戯気に笑う
敦ははあ…と声を漏らした

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作者名:月夜のジョバンニ | 作成日時:2021年11月29日 19時

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