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そう云って白虎の鼻筋を触る
白虎は緑白い文字列に包まれる

太宰「私の異能力はあらゆる他の異能力を
  触れただけで無効化する」

文字列から解き放たれると
敦は元の姿に戻っていた

敦は地面に足を着き
其の儘太宰に凭れ掛かった
太宰は其れを受け止めるが

太宰「男と抱き合う趣味はない」

直ぐに敦を後ろに放る
寸でのところでAは敦の腰を掴む
其の儘頭を地べたに置くのが
少し嫌だったので
敦を横にし、膝枕をした

太宰は何ともいえない顔で此方を見る
Aは小首を傾げて太宰を見る
すると太宰の奥の方から一人が走ってくる音がする
太宰とAは其方を見ると国木田が居た

国木田「おい、太宰!」
太宰「おー遅かったなあ国木田君!
  虎は捕らえたよ」

太宰は国木田から今もAの膝の上で寝ている敦に
目線を移した
Aは絶対に突っ込まないと敦を見る
国木田は敦の前で立ち止まる

国木田「真坂、この小僧が…」
太宰「虎に変身する能力者だ」
国木田「全く…」

太宰は国木田を見て、ん?と返す
国木田「何だこのメモは?」
国木田は太宰に渡されたメモを見せる
太宰は其のメモを覗き込む

太宰「”十五番街の倉庫に虎がでる
逃げられぬよう周囲を固めろ”
実に簡潔で良いメモだ」
『要点が抜けて逆に全く解りませんね』
国木田「小僧の云う通りだ
  次からは事前に説明しろ
  おかげで非番の奴ら迄駆り出す始末だ
  後で、皆に酒でも奢れ」

すると奥から三人の影が此方に向かっている
一つの影は敦とAの傍迄走ってきた
Aは発狂すまいと口を固く結んだ

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作者名:月夜のジョバンニ | 作成日時:2021年11月29日 19時

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