47 ページ48
聞こえてきた声は
今まで聞いたことないぐらい空っぽだった
『えっと…』
何度も頭の中で言う事考えてたのに
全ていなくなっちゃって、真っ白になる
絶望的な淳太の声を聞いて
今すぐ会いたくなった
抱きしめてあげたくなった
｢…っだれ？｣
『あの、私…』
｢A…？｣
『…うん。』
微妙な間が怖くて
拒絶されないか
怖くて仕方ないの。
｢これ、照史の携帯やん｣
『うん、携帯借りたの』
｢そっか｣
『…何も聞かないの？』
｢なにが？｣
『何も言わずに出てった事とか 、』
唇を噛み締めて、目を閉じて返事を待つと
面倒くさそうな｢あぁ、｣と声が聞こえた
……なにもおもってなかったん。
淳太は何も思わなかった？
仮にも彼女がいきなり居なくなったんだよ？
やっぱり私はそれだけの存在だったんだ
｢まぁ、驚いたけど｣
｢Aが決めた道やろ？｣
『…そうだね。』
｢やったら俺は何も言わへんで｣
ちがう。
私が決めた道じゃなくて
あなたが引き起こした道だよ
そう言いたいのに
これ以上、話していると泣きそうで
震えそうな声を抑えて
『さよなら』
そう告げた
淳太の｢さよなら｣は聞きたくなくて、
すぐに電話を着るととめどなく溢れる涙
私が1番じゃ無いことぐらい分かってた
けど、一緒に住んでたんだし
付き合ってるって公表してたのは私だけだった
少しだけでも特別感が欲しかったのに
彼は何もわかってなかった
私のこともちゃんと見てくれなかった
･
居酒屋の前で泣いてる女なんてみっともない
前に進まなきゃ
この話はもう完結したんだから…
むくっと立ち上がって振り返ると
｢えっ、どうしたんっ｣
驚いた顔をした大毅が立ってた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青りんごジャスミン(プロフ) - 見てて泣けてきます、このやうなことではないが相手が自分を嫌いになってしまうんではないかと思う気持ちすごくジーンと来ました！更新楽しみにしてます！結末が楽しみです (2017年11月8日 21時) (
レス) id: 16e569659a (このIDを非表示/違反報告)
虹香 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2017年10月14日 22時) (レス) id: 08ce2e4352 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん - 毎回、楽しみに読ませて頂いています。二人は、これからどうなるのかな？幸せになって欲しいです。 (2017年9月16日 7時) (レス) id: 64df405912 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - し げ も ん ちさん» 少し参考にさせて頂いてます !! ありがとうございます 、がんばりますね !! (2017年8月22日 0時) (レス) id: 48df694a03 (このIDを非表示/違反報告)
し げ も ん ち - とても面白かったです！！この小説は曲の心做しをイメージとして書いていますか？それだったら私も好きなんです！！でも、ほんとに面白いのでこれからも応援してます！頑張ってください！！ (2017年8月21日 23時) (レス) id: 2bde66781f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なめこ | 作成日時：2017年8月21日 1時
