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いや、おかしい
のんちゃんがいるはずない
だって今日は出張で…
望「先輩 、なにやってんすか 」
私と大毅の絡まる手をみて
冷たく言い放った
『…のんちゃんこそ、出張は?』
なんでかな、
のんちゃんには嫌な奴だと思われたくない
そう思ったら、体が勝手にうごいてた
大毅の手を離して
何事も無かったように動く口
望「濱田さんの所に出張やったんでここ来たんですけど。それより俺の質問に答えてくれます? それ誰っすか?」
『あぁ、重岡くん。高校の時の同級生 。昼間たまたまあってね。』
私 、こんなに嘘が上手だったっけ。
いや、嘘ではないんだけど
同級生なんは本当なんやけど
望「へぇ 、重岡さん…」
重岡「 A、こちらは?」
望「あぁ、申し遅れました 。私、Aさんの部下の小瀧望です 、いつもお世話になってます」
胸ポケットから出した名刺を
大毅に渡すと社交辞令は終わりやでって
言って冷たい視線を私に向けた
望「Aさん 、ほんまに何してたんすか 。まさか、中間さんと同じようなことしてませんよね? 」
『…してないよ』
望「 なんすか、その間 」
『なんでのんちゃんにそんな聞かれなきゃいけないの?』
ガンガン責めてくるのんちゃんに腹が立った
少し高くなった空に
冷たくなった風
秋が近づいてきた
望「…そう、やな。 Aさんは中間さん以外に大切な人居るみたいやし、浮気相手としても俺じゃダメなんすね 」
ははっと力ない笑顔
そういうことじゃない
のんちゃんは大切な人だって分かってる
ちゃんと私を理解してくれて
私なんかを女の子扱いしてくれて
私が傷ついてる時に一番そばにいてくれた
望「 もう 、ええわ 」
望「 じゃ 、お疲れ様です 」
なのに 、
遠のく背中に
待って 、としがみつけなかった
それはきっと今の自分が無力だから
重岡「 ええの? あいつ、」
『…なにやってんねやろ』
重岡「 そんな顔すんなや。お前らしくないで?」
『私らしい、ってなんなんやろうね』
重岡「 それはお前が一番わかってるやろ?」
『わかんない。私らしさも、私の気持ちも 、淳太の気持ちものんちゃんの気持ちも。
全部わかんなくなっちゃった 』
冬が近づくにつれ
人恋しくなる
そんな季節に私は大切な人を
無くしていく
重岡「 俺の気持ちも伝わってへんか? 」
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青りんごジャスミン(プロフ) - 見てて泣けてきます、このやうなことではないが相手が自分を嫌いになってしまうんではないかと思う気持ちすごくジーンと来ました!更新楽しみにしてます!結末が楽しみです (2017年11月8日 21時) (レス) id: 16e569659a (このIDを非表示/違反報告)
虹香 - 面白かったです!更新頑張ってください! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 08ce2e4352 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん - 毎回、楽しみに読ませて頂いています。二人は、これからどうなるのかな?幸せになって欲しいです。 (2017年9月16日 7時) (レス) id: 64df405912 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - し げ も ん ちさん» 少し参考にさせて頂いてます !! ありがとうございます 、がんばりますね !! (2017年8月22日 0時) (レス) id: 48df694a03 (このIDを非表示/違反報告)
し げ も ん ち - とても面白かったです!!この小説は曲の心做しをイメージとして書いていますか?それだったら私も好きなんです!!でも、ほんとに面白いのでこれからも応援してます!頑張ってください!! (2017年8月21日 23時) (レス) id: 2bde66781f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なめこ | 作成日時:2017年8月21日 1時