【名探偵コナン】…秘密…8【降谷零】

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「俺の方からＦＢＩの仲間には
今回の件の説明をしておこう

奴ら組織の壊滅の為なら
いくらでも手を貸すがここは日本
君たちの方が融通が利くことが多いだろう

それだけは忘れないでくれ」




「あぁ、わかった」



「それから、大学へ行くときは
俺が送り迎えをしよう

君は何かと目立ってしまうからな」



本当は自分がしたいのだが
これから益々忙しくなる上に
赤井の言う通り降谷の容姿は人目をひく

降谷はグッと堪えて



「任せた…」



一言だけそう言ったのだった









その後は今後のことについて
公安とＦＢＩがどのように動くのかを
2人で話し合った


公安のエースとＦＢＩのキレ者…
2人がタッグを組めば鬼に金棒どころか
それ以上であろう


((つくづく敵に回したくない男だ…))



こうして水面下で組織壊滅へと向けて
今まで以上に彼らは動き始めたのだった









「バーボン…
今日は何処か上の空のように見えるわね…」


ベルモットから頼まれていた
仕事の報告が終わり
夜の街を運転していた



「ただ少し考え事をしていただけですよ」



まさか、Aのことを考えていたとは
口が裂けても言えない

もしここで、Aの話をしてしまえば
必ずベルモットは今回の件について
絡んでくるだろう





「あらそう…」


納得していない顔で
ベルモットは風景を眺める



(バーボン…、貴方も恋してるのね…)



何故かこういう勘というのは
よく当たるのだ

ポーカーフェイスに見えているが
何処かいつもと纏っている雰囲気が違う


(まぁ…組織の人間とは言えど
恋だってするわね…


それにしてもジンがあのまま
Aを放っておくとは思えないし
暫くは様子を見ておかないと…)



あの後、ジンからは何の連絡もない


結局はベルモットの頭の中も
Aのことでいっぱいだ



(場合によってはAを守れる人…

そう、シルバーブレッドに
彼女を託すしかないわね…)



脳裏に浮かぶ、少年の姿の工藤 新一




(彼なら…
私たちを脅かすあの少年なら
Aのナイトになれるかもしれない…)



何か手はないかと打開策を考える





２人は終始黙り込んだままで
そのまま別れを告げる



愛する人を守るため
それぞれの想いが交差する



((A…)さん…)





そうして夜は静かに更けていくのだった

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