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Aは泣きながらホテルを出たあと
大通りまで全力で走り抜けた
何とか自分の身体を守れたものの
精神的にはボロボロだ
『っ…、れ…さん…、』
怖くて怖くて、何度も降谷の名前を
心の中で呼んでいた
(ごめんなさい…、零さん…)
降谷が忙しいのはわかっていたものの
携帯をバックから取り出し電話をかける
「はい、もしもし…」
降谷の声が電話から聞こえてきて
Aの涙は更に溢れた
『零…さん…!』
「…! Aさん⁈
何かあったんですか?」
焦っている降谷の声が
聞こえるものの
涙がどんどん溢れてきて
言葉が上手く出てこない
「Aさん、GPSをONにして下さい!
今すぐそこに向かいますから!」
降谷が電話を切ったあと
Aは涙まみれのまま降谷の指示に
従ったのだった
降谷は警察庁で例の如く
書類の整理に追われていた
今日の夜はベルモットとの約束があるので
急ピッチで仕事をこなしていく
(誰だ?)
携帯を手に取り画面を確認する
(Aさん…?)
普段ならこの時間は大学にいる筈で
用事があってもメールが多い
余程急用かと思い
降谷は部屋から出るとすぐに
通話ボタンを押した
「はい、もしもし…」
降谷が電話に出ると
『零…さん…!』
明らかに普通ではない
Aの声が電話から聞こえてきた
「…! Aさん⁈
何かあったのか?」
降谷は優しく声をかけたが
泣きじゃくっているのか
嗚咽が聞こえるばかりで声になっていない
「Aさん、GPSをONにして下さい!
今すぐそこに向かいますから!」
とりあえず何かがあったのだと
降谷は急いで上着を羽織り電話を切った
「風見、悪いが急用が入った!
後のこと任せていいか?」
あまりの勢いに
風見は少し驚いた表情を見せたが
「わかりました、降谷さんお気をつけて」
そう言って降谷を送り出してくれた
けたたましいスピードで
降谷は駐車場まで向かい愛車に乗り込むと
エンジンをかけてAのいる場所へと
向かったのだった
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あい(プロフ) - あいうえおさん» コメありがとうございます!ご指摘頂きましたが、おっしゃる通り時間も経っておりますので、このままで行きます。すみません! (2019年4月27日 10時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - あの、降谷さんはいつもは「俺」と言っていますよ。安室さんのときは「僕」ですが、、直してほしいわけじゃないんですけど、大変だと思うので、、 (2019年4月27日 7時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - RURUさん» お久しぶりです!いつもご覧頂きありがとうございます^ ^ 漸く更新できました!ジンさんがだんだんと怖い人になってますね…!さぁどんなことが起こるのか…、明日のお話をお楽しみ… (2018年10月8日 23時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - お久しぶりです!更新楽しみに待ってました!この後2人がどうなるかとてもハラハラしてます!ジンはただでさえ今は情緒不安定なのにあんなの見ちゃったらこの間よりもっと恐ろしい事になってしまうんじゃ…明日の更新待ってます! (2018年10月8日 21時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - RURUさん» ジンはキスマークを見て何を思っているのでしょう…?ちょっと不安ですね…。どうなるのか、明日わかります!いつも応援ありがとうございます!頑張ります! (2018年9月24日 17時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:i | 作成日時:2018年9月17日 15時