【名探偵コナン】…秘密…8【降谷零】

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(あんまり悩んでないのか…)


タルトを食べて満足そうなAを見ながら
コナンはポアロで見た安室のことを
思い出していた


(A姉ちゃんはこの状況
大変じゃねぇのか？

けっこうマイペースだよな…)


「A姉ちゃん
最近安室さんと会った？」


コナンが声をかけると
ピクっと肩が動く


『何日か会ってないけど
どうかしたの？』


Aはこちらに顔を向けずに答える



「安室さん、元気がないから
僕心配なんだ…」


少し眉毛を下げて、悲しそうな表情で
コナンは話す


「いつもはポアロでお仕事完璧なのに
今日はコーヒーカップを割ってたよ」



(えっ…⁈)

Aは驚いてコナンの方を向いた


『透さんがカップを？
信じられない…』

Aはまさかそんな事があるのかと呟く



だが、安室を悩ませる原因を
Aは知っている


(やっぱりこの前のこと
気にしてるんだろうな…)


Aはコナンの隣に座って
コナンの両肩に手を乗せた


『多分ね…
透さんに元気がないのは
私のせいなの…

でもね、今は私も透さんも
考える時間が必要だから

透さんが答えを出して
私に連絡してくるまでは
私からは連絡しないし会わないって
決めたのよ

透さんには酷なことかもしれないけど
その程度で私のことを
諦められるのなら
私は私を愛してくれる人を
選ぶだけだから…

コナン君は優しいね…

透さんと私に何かがあったって
わかったから来てくれたんだよね？

ありがとう…』


コナンの大きな瞳を見ながら
自分の想いを話す


コナンの瞳の奥が
途中揺らいだ気もしたが
小学生とは思えない眼差しで
Aの話を聞いてくれた


Aはそのまま
コナンを優しく抱きしめた









(結構…安室さん次第か…)


コナンはお土産のタルトを持って
家へと向かっていた


赤井もAも長期戦になることを
十二分に承知の上で安室が答えを出すのを
待っているのだ


(俺が口出しするのはやめた方かいいか…？)


恋愛不器用な安室を見ていると
どこか放っておけない気がするのだが
赤井とAの意志は固く
こちらからどうこう出来そうにない


(暫くはポアロに通って
安室さんの様子を見てみるか…)


人の恋愛よりも自分の恋愛のことを
考えるべきだと思うが
コナンの頭はあの３人のことで
いっぱいだったのだ

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