【名探偵コナン】…秘密…5【降谷零】

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Aはジンに送ってもらい
時間までに大学へ到着した


『ありがとうございました！
お陰で間に合います！』


Aが笑顔で言うと


「あぁ、さっさと行け…」

ジンはこちらをあまり見ずに言う
勿論照れているのだ


『これ、良ければ食べて下さい
私が作ったんです

また今度お会い出来たら
御礼させて下さいね』


研究室に差し入れをしようと
持ってきていたいちご大福を
ジンに手渡し

車を降り雨の中を走って行った


ジンは手元に渡されたものを
丁寧に助手席に置いて
再び車を運転する




今まで女は欲しいときに
取っ替え引っ替えしてきたし
いつも本気になることはなかった


だが、今回は違う…


ジンはAぬ出会ったあの日から
自分の中にこんな感情があったのかと
驚いたくらいだ


(Aの全てが欲しい…)


組織のデータを使えば
Aの情報はすぐに手に入るのだが
何故か今回はそれをしたくなかった

Aの何かがそうさせるのだ


(こんな人間臭ぇところが
俺にも残っていたとはな…)


ジンはAのことを思い浮かべながら
アジトへと車を走らせた





「アニキ、これは何ですかい？」


ジンがテーブルの上で
丁寧に風呂敷を広げている


「俺の、いちご大福だ！」


そう言ってパクリと
いちご大福を口に入れる


(いちご大福…⁈ アニキが…⁈)


ウォッカの頭の中は
こんがらがっていたが
変なことを口走れば自分の身が危ない

聞きたいことは色々あったが
ごっくんと飲み込んだ



ジンはウォッカのことなど眼中にあらず
Aのことを思い出し
時折口元が緩みながら
いちご大福を食べ尽くした


それから
ジンの好物はいちご大福になったとか…
ならなかったとか…

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