【名探偵コナン】…秘密…5【降谷零】

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(久しぶりだな…)


中学の頃までは
両親とともにここに住んでいたのだが

高校に入ってからは
両親の仕事が忙しくなり
海外を転々とし始めたため

一人暮らしを始めるまで
次郎吉の家にいた


今は月に一度
次郎吉の家からメイドたちが
掃除にやって来る



大きな門をくぐって
どんどんと中へ入る


(この家に一人きりなんて
今までにあったかな？)


シーンとした我が家は
何となく物寂しい気もしたが
とりあえず父の部屋を目指した




ギィ…



木の大きなドアを開けば
前面には本、背面にはDVDやビデオテープ

そして頭上には大きなスクリーンと
プロジェクターが設置されている


分厚いカーテンを開ければ
眩しい光に包まれる


(エアコン入れとこ…)


夏場の為、熱気が篭っている
薄っすらと汗を掻きながら
ネクタイピンを探す


『あった……』


大方予想していた場所に
ネクタイピンはあった


予想よりも早く目的を達成したため
帰ろうかと思ったが…


(パパの部屋漁ってみようかな…)


とりあえず以前から気になっていた
机の引き出しを開けた


『あっ…日記…？』


一番下の引き出しに几帳面に入れられた
同じノート

開いてみると日記であることがわかる



その日記を読むことによって
誰も知らない父の秘密を
知ることになろうとは思っていなかったのだ





◯月◯日

運命の人を見つけた
こんなにも僕を魅了する彼女は
誰だったのか
もう一度会いたい…



(おっ、ママのことかな？)

ワクワクしながらページをどんどん捲る



◯月◯日

彼女に再開した
こちらでは有名な新人の女優だった
仕事の関係でまた会えそうだ



(えっ⁈ 女優ってことはママじゃないよね…)



◯月◯日

とうとう彼女と付き合うことになった
こんなに嬉しい日は今までなかった


◯月◯日

黒い服を着た集団に襲われた
彼奴らは何者なのか…

やたらと酒の話をしていたが…


(えっ…何それ…、黒い服とお酒？)



◯月◯日

泣きながら彼女に別れを告げられた
目の前が真っ暗になった
だけど、僕は彼女を嫌いだから
別れた訳じゃない
愛してるから別れたんだ…



(パパ…、パパも全力で恋してたんだ)
昔の父のことを思うと、切なくなってくる



◯月◯日

彼女から友達を紹介された
お金持ちのお嬢様
君は僕にどうしてほしいんだ


(お嬢様…ってことはママ？)

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